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俺の名は良司。










俺の名は良司。勇者ロトの末裔でローレシアの王子。


相棒のトンヌラと雌犬のサマンサと打倒ハーゴンの旅を続けている。


風のマントを手に入れ、ドラゴンの角に向かっている。


トンヌラ「これで向こう岸にいけるね〜」


と、トンヌラはヘラヘラと笑っているが、風のマントはやっぱり一枚しかなかった。

これでは一人だけしか滑空出来ないんじゃなかろうか?


まぁ こいつを叩き落してどっか街についたらルーラで戻ってこさせるつもりだが。



サマンサ「あの塔で試しに飛んでみれば良かったんじゃない?」


雌犬がまた俺の心を読んだようにツッコミを入れる。


恐ろしいことをさらっと言ってくれる女だ、
もし三人で飛んでマントが重さに耐え切れなかったらどうするんだ。

ハーゴンにやられる前に飛び降り自殺を図ることになってしまう。


ロトの子孫一行、ハーゴン討伐の旅の重さに耐え切れず心中なんてしゃれにならん。



そんなこんなでドラゴンの角の頂上に到着。


「よし トンヌラ、こいつを羽織るんだ」

トンヌラ「え!?僕が行くの!?」

「当たり前だろう、ルーラを使えるのはお前だけなんだぞ」

トンヌラ「ひどいや!ひどいや!また僕がそんな役目なんて!」


またも醜く言い争うロトの子孫。

だが私は譲らない。



サマンサ「…おほん」


二人「…!」



必殺の咳払い。

二人揃って気をつけの姿勢をとる。


サマンサ「トンヌラが一人で降りても街までたどり着けるか不安なだけでしょ。
     良司がキメラの翼持って降りればいいじゃない」


「なにぃ!?」


トンヌラ「そうだ!そうだ!自分が降りればいいじゃないか!」



雌犬と呑気者が結託。

リーダーの信望は0に近いらしい。


「ふざけんな!いつも前線で体張ってんだぞ!こんな時ぐらいどっちかがやれよ!」


トンヌラ「その代りめんどそうなことはいつも他人任せじゃないか!」


サマンサ「大体体張ることしか他にやることないじゃない」



王女様 それはNGワードです。



「ざけんなぁ!俺が降りたらそのまま一人で旅続けんぞ!」


サマンサ「子供じゃないんだからそれくらいでいじけるんじゃないわよ」


トンヌラ「そうだそうだ!みっともないぞ!」



塔の天辺でやいのやいのと言い争いが続く。

下にこのみっともないやり取りが届いてなかろうな。



「く… わかった… 行けば良いんだろ…行けば」


観念してマントを羽織る。

このまま風がどこかへ運んでくれないだろうか。



トンヌラ「さっすがリーダー!」


サマンサ「いじけずにちゃんと戻ってくるのよ。」



やたらでかいマントを装着し、二人を恨めしそうに睨む。

なんだか段々むかついてきた。

大体なんで俺がこんな旅を素直に続けているんだ。


このまま素直に飛んでしまえば俺の負けなんではなかろうか。

そんな気がしてきた。



「…俺達仲間だよなぁ」


トンヌラ「…?勿論じゃないか」


サマンサ「でも交代はしないわよ?」


「…交代はしなくて良い。だが俺一人で素直に飛ぶのも馬鹿らしい。
 そう俺達は仲間、運命共同体だよなぁ?


トンヌラ「な、何を言って…」


「死んでもかまわん!やけくそだ!お前らも来い!」


二人捕まえ脇に抱える。

そして勢い良く俺は跳んだ。

ご先祖様、ここで終わったら馬鹿な子孫だったと諦めてください。



サマンサ「キャアアアアアアアア!!」


トンヌラ「君って奴ぁあああああああああああああ!!!」


絵的には完全な無理心中。


果たして無事に地面へと降り立つ事が出来るのか。



とりあえずどさくさにまぎれてサマンサのおっぱいを揉んでおく。

 

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