俺の名は良司。
俺の名は良司。最近いっそハーゴンの軍勢に入ってしまおうかと考えている勇者ロトの子孫。
船を手に入れ、港町ルプガナを出港したばかりだ。
行き先はアレフガルド大陸のラダトーム城。
かつて先祖が竜王の軍勢とたった一人で戦った無謀戦記の舞台。
ロトの子孫が来たと知れば、ラダトーム王がなにか力になってくれるかもしれない。
…なにか嫌な予感バリバリだが…
海を見ながら一つ溜息を吐くと、トンヌラが後ろから声をかけてきた。
トンヌラ「良司!見てみて!魚釣れたよ!魚!」
鮫の餌にすんぞてめえ。
サマンサ「そろそろ陸は見えた?」
キャビンからサマンサが出てきた。
気になるんだったらてめえもデッキに上がっとけやこの雌犬。
「遠くに見えてきてはいるよ。この調子なら日が落ちる前には着けるだろうな」
サマンサ「じゃあ私も上がっておくわ。トンヌラはなにしてるの?」
トンヌラ「釣りだよ釣り!さっきから大漁だよ!」
「それ全部食えよお前」
そんなこんなで昼下がりくらいにラダトーム城近くに到着。
小船を下ろしてエッチラオッチラ海岸まで漕ぐ。
そしてそれも当然俺の仕事。
最近 ますます立場が悪くなってる気がする。
ラダトームの城下に入ると、いまいち活気がない。
昔は大きく栄えたと聞いていたのだが…
とりあえずまずは王に謁見を求めようと城内へ向かったところ、
なんだか会った事もない人に「もしやロトの子孫では!?」と歓迎された。
なぜわかったのだろう。
やはり俺から出る神々しいオーラが一般人との違いをハッキリさせてしまうのだろうか。
サマンサ「セクハラ 力馬鹿なのにねえ…」
そろそろ本気で犯そうかしら。
寄って来た人の話を聞いていると、大分この国も様変わりしたらしい。
王に謁見を求めようと兵士の一人に尋ねると、気まずそうな表情になった。
兵士「実は…」
三人「?」
兵士「ハーゴンの力に恐れをなして逃げてしまい…現在行方がわからなくないのです…」
┌|
|┘ ・・
ここにもろくでもない王が…
ちょっとここにも苦労してる王子とかいないでしょうね!?
いきなり躓いちゃったよ…
「うーん これからどうしたもんか…」
トンヌラ「ラダトーム王を捜索?」
サマンサ「とりあえずもっと情報集めてみましょう?」
めんどくさい事ばかり続くな おい。
「とりあえず他に街があったところとか回ってみるか…」
トンヌラ「城内と城下町から始めよう」
サマンサ「そうね。でもとりあえず今日のところは体休めましょうか」
何処行ってももう心が休まる気がしませんが。
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