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俺の名は良司。










俺の名は良司。ローレシアの王子、平成21年の誕生日まで有効。



どういうわけか竜王の城跡でロトの剣を発見した。


なんでまたこんなところに戻ってんじゃい。


ご先祖様は竜王を倒した後、ローラ姫と共に海を渡り、我がローレシアを建国したと聞いている。

では旅立つ前にわざわざ竜王城に潜って剣を再び置きにでも来たのか。

必要性を全然感じないよ。


ローレシアに全ての神器を揃えて置けばいいじゃないか。


そうすれば銅の剣だけで旅に出されることも無かったはずだ。


うちの家系は馬鹿ばかりか。


賢かったら一人で竜王討伐とか出ねーよな。

あまり人のことは言えんが。




サマンサ「…とりあえずしばらくは使い道ありそうでいいじゃない…」

トンヌラ「そうだよ、前向きに考えよう前向きに」


お前は少し後ろ向きになってみた方がいいと思う。俺の精神の為に。




「ま… 役立つ事には変わらんしな。潜った甲斐はあったって事にしよう」

サマンサ「で?まだ奥に行くの?」

「ここまで来たら最後まで行ってみようぜ。」

トンヌラ「もしかしたらまだ掘り出し物あるかもしれないしね」



来た道を一旦戻り、別の階段から地下へと進む。


するとこれまでとは全く雰囲気の違う、開けた場所へと着いた。


「…ここは…?」

サマンサ「豪華な作りね」

トンヌラ「竜王の間じゃないの…?ひょっとして」



さっきまでの薄暗い地下通路とは違って、壁から廊下まで立派な作りになった。

おまけに川まであり、地下なのに橋までかかっている。

こういう無駄な作りをするのは王侯貴族等、偉そうな連中と相場が決まっている。


竜王の間と見て間違いないだろう。


「…奥に強い力を感じる…」

サマンサ「…なにかいるわね…」

トンヌラ「気をつけよう。ただのモンスターじゃなさそうだ。」


今までとは格の違う気配を放つ者が奥にいる。

本来は必要の無い散策ではあるが、こうまでの力を放つ物の正体を確かめずに戻れない。

気を引き締めて奥へと歩を進める…

すると…


??「…お前達… ロトの子孫であろう…」


三人「!?」


奥から俺達へ対して声が発せられた。

静かだが、大きい。そして俺達の素性を、姿もろくに確かめずに分かってしまうとは…

奥に玉座が見える。

そこに座る者にゆっくりと近付いた。


「あんたは…?」


??「わしは竜王のひ孫じゃ。よく来たなロトの子孫達よ。」



サマンサ「竜王のひ孫!?」

トンヌラ「いぃ!?なんで血筋続いてんの!?」




竜王のひ孫「竜なのにひ孫なんて意外と世代交代早いじゃろ」



問題はそこじゃねえよ



「…あの〜 こんな城跡で何してんすか…?」


竜王のひ孫「他に家無いしのぉ。」



納得できる理由だが、決して納得できない。



竜王のひ孫「とりあえずおぬしらの敵ではない、安心いたせ。」

トンヌラ「あ そうなんだ 良かったぁ〜」


納得するな貴様。




サマンサ「…ここまで来るのにモンスターと随分遭遇したんだけど?」

竜王のひ孫「奴等野良じゃし



ああ そう。




「…とりあえず一番の疑問を聞いてもいいっすか?」

竜王のひ孫「おお なんじゃ」


「竜王やられたのにどうして子孫出来ちゃってんの?」


竜王のひ孫「…」




竜王のひ孫「多分隠し子って奴じゃ」








健全に育ってくれて良かったです。 

 

 

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