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俺の名は良司。










俺の名は良司。ローレシアの王子で勇者ロトの子孫、と久しぶりに名乗ってみる。


ようやく最終決戦へ向けてロンダルキアの洞窟を越える事と相成った。


長かった…

ついに、このふざけた旅の原因となった馬鹿者が、刀の届く範囲まで見えてきた。

ストレス解消に魔物どもを無駄に斬り続けてきた結果、腕前もほぼ極まってきている。

装備も、どういうわけか弱いロトの剣以外のロト装備。

鍛え抜かれた肉体に、力の種による更なるドーピング。そしてハヤブサの剣。

もはやこの洞窟を抜けた際には、天地の間に俺に敵う者なし。

トンヌラとサマンサの首もついでに刎ねてやろうかと、病んだ考えも脳裏によぎる。



サマンサ「ハーゴン斬ったらとりあえず精神科にかかったほうが良さそうね」


良司「貴様はまた人の頭を…」


トンヌラ「それでも君に付き合ってる僕等を尊敬して欲しいけどね…」



攻守共に中途半端な天然ボケが偉そうな台詞を吐く。

サマンサのMP保存の為だけのホイミ要員がよくも言えたものだ。


大体貴様等両方とも俺と言う壁が居なかったら、オークに殴られるだけでもう回復待ちじゃねーか。

というか回復とルーラ以外に大きな重要性を感じたことが無いぞこいつら。



サマンサ「ハッ、力しか脳の無い猿が…」



ボソリとサマンサが言ってはならないことを言った。

どうやら討伐後のエンディングではその猿の力を心と身体に刻んでやる必要があるようだ。



トンヌラ「とりあえず入ろうよ。えーと邪神の像をここで…」


トンヌラが勝手に仕切り、入り口をオープン。

ズゴゴゴゴゴ、とそれっぽく岩場が開いて洞窟が口を開いた。

どんな仕掛けかわからないが、イオナズンでこじ開けてはいけなかったのだろうか。


良司「さーて…一本道なら嬉しいんだけどねえ」

サマンサ「唯一の通り道だし、罠とか一杯じゃないかしら?」

トンヌラ「今までの脳の足りない連中じゃ自分で引っかかるんじゃないの?」





お前が言うな。






とりあえず洞窟内へゴー。









良司「…なげえ…」


サマンサ「…流石に険しいわねえ…」


トンヌラ「なんか穴だらけで落ちたり上ったり疲れちゃったよ…」




入ってからどれだけ経ったか…

無限回廊や落とし穴等、罠なのか元々こうなのか、なんにせよ大変めんどくさい通路が続く。


そういえば、落とし穴に落ちた際、「いかずちの剣」を手に入れた。

かなり強いが、力のほぼ極まった俺にはハヤブサの剣のほうが効率良いので捨てていく。


一度で二回も斬りつけられるしな あはは。



しかしまぁ これまでにない手ごわい敵が当然のように出てくる。


序盤にこいつらが出てきたら俺達も成長前で歯が立たなかったのではなかろうか。


ハーゴン軍の全国展開も中々に甘い。



二回攻撃で思い出したが、キラーマシンとかいう敵にも出会った。

強力な攻撃を二回も繰り出してくる中々の強敵。


俺の真似しやがったな、っていうかメカかよ。


誰が作ったんだこれ。


改心の一撃を頭部にぶち込んでやったら
「エラーが発生したのでウインドウズを強制終了します」とか言ってきた。



製作者はゲイツの野郎か。



防御の貧弱なトンヌラが襲われた時はあせったが、途中で電池が切れたのか止まった。

奥へと入り込んだ時には大量のキラーマシンが並んでるのを発見したが、
どれにも「不燃ゴミ」と札が貼られていた。


ハーゴン軍はゴミの分別を徹底してるらしい。



そんなかつて無い死闘を潜り抜けると、ついに出口発見。



トンヌラ「やった…!出口だ!ロンダルキアだ!」


サマンサ「ついに決戦の地…ね。」


良司「これで入り口に戻ってたら笑うな。」



この旅ですっかり疑心暗鬼に陥った俺。


しかしまぁ入り口からは冷たい空気が流れ込んでくる。

どうやら外の気温がかなり低い模様。

入り口とは明らかに違う様子だ。



トンヌラ「うはぁ…」


洞窟から出ると、なんと一面の銀世界。

どうやらの高山だった模様。


登山用の装備なんか勿論してない。


どうしていつもこう肝心のとこで情報が足りないのだろう。



サマンサ「天気は良いから今のうちにどこかでキャンプを…ってあれは?」


良司「あん?」



見るとサマンサの視線の先に祠を発見。


良司「一息入れるくらいは出来そうだな。ここの拠点に使えるかもしれん。」

トンヌラ「渡りに船だね、とりあえずあそこに急ごうよ。」


疲れた身体に鞭打ち、祠へと向かう。

するとなんと祠の中に人の気配。



良司「人が居るぞ…」


トンヌラ「まさか。こんなところにいたら無事に済むわけ…」



神父「よくぞ参られたロトの子孫よ!」




おーい やる気満々でなんか待ってたよー



良司「誰だよ あんた!」


神父「良司はもう十分に強い!」



人の話を全く聞かず、なんか人の経験とかしゃべり始めた。

おまけになんか変な光で全回復。


トンヌラ置いていくから、こいつを最終決戦に連れて行きたい。



サマンサ「はいはい、思考の停止よ思考の。」



あばずれは悟ったように腰を落ち着けて髪とか梳かし始めた。

もうこいつは全ての仕組みを知ってて付き合ってるのではなかろうか。



とりあえずお茶でも飲みつつ、一緒に居たシスターの話とか聞いて見ると、
後になんか旅の扉を発見。

おいおいこいつは…と嫌な予感を感じていると、
それが顔に出たのか、シスターが聞いていない質問に答えてくれた。


シスター「この旅の扉は下界へ通じています。」



直通があったのかよ。おい。



シスター「勿論片道ですが…」



往復作れ馬鹿。
 

 

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