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俺の名は良司。










俺の名は良司。勇者ロトのテレビショッピング。


今回ご紹介するのはロンダルキアの自然が育んだ、「名水ロンダルキアの雪解け水」です。

人の手の及ばない大地に磨かれ、豊富なミネラルと体内の活性酸素除去の効果も高い事で注目を浴びています!

毎日の飲料用としては勿論、美味しいご飯を炊くのにも、
植物への水差しにもお使い下さい!

すぐに違いを実感いただけるはずですよ!


「肝臓を悪くしてから、水から見直そうとこのロンダルキアの雪解け水
 を毎日飲む様になりました。味の違いは勿論ですが、飲んでるうちに
 体のだるさが抜け、こないだの健康診断でお医者さんも驚ろく程、
 数値が良くなってたんですよ!もうこの水無しの生活は考えられません!」


サマルトリアの王子が毎日汲み上げている、このロンダルキアの雪解け水。
350mlペットボトル24本入り1ケース1500Gを今なら雪だるまもつけて
2000G!2000Gで提供いたします!

お申し込みは…



サマンサ「なんで雪だるまが500Gもすんのよ(イオナズン)」



「ぎゃー!!?」


トンヌラ「鎖帷子より高いし…しかも僕が毎日汲み上げるのかい…」




もはや定番と言って良いサマンサのツッコみ。

普通なら死んでる。


だがこの女に容赦という言葉は無い。

むしろ殺す気何じゃないかと最近思う。


セクハラしまくってるし。




トンヌラ「そんな事よりいよいよ佳境だよ?ハーゴンの城へ向かって決着付けなきゃ」


「そんな事よりかまくら作ろうぜ」


サマンサ「旅の最終目的をそんな事とか言うんじゃないわよ…」



少しぐらいこの銀世界をエンジョイしたっていいじゃないか。

まぁ銀世界というより吹雪地獄なんですが。



「まぁ 早くこんな旅終わらせたいのは確かだしな。帰って親父叩き斬らないといけないし


トンヌラ「よし 寒いし急ごうよ。全部終わったら温泉でも入りたいなぁ。」



年中脳みそ温泉入ってるじゃねーか。





雪を掻き分け、ハーゴン城を目指す。

途中、今までとは違う手強い敵が現れるが、強さの極まった俺の敵ではない。

だけどメガンテとザラキだけは勘弁な。




そしてついに…


「来たな…」

トンヌラ「流石敵の居城結構大きいね…」

サマンサ「こんな場所にどうやって建てたのかしらね」


多分不燃ごみに出されたキラーマシンをこき使ったんだろう。





「よーし 一気に突っ込むぜ。何が来ても負ける気はしねえ。」

トンヌラ「いやいや いくらなんでも無謀だよ。注意して様子見ようよ。」

サマンサ「その馬鹿だけ突っ込ませて私達は後ろで様子見てればいいんじゃない?」


王女様は相変わらず冷静で残酷だ。



とにかく足を踏み入れてみなければ始まらない。

俺は勢い良く城門から敵本拠地へと突入した!


すると…


「これは!?」

トンヌラ「…!? あれ!?ローレシアの城!?」

サマンサ「そんなまさか!!?でも…全く同じ…!」



突然現れた予想もしていなかった見慣れた風景。

街並みから城の内部まで全く同じ。

だけどどこか違和感がある。


なんか街の人みんなハーゴン様万歳とか言ってるし。


「…どっちかルーラ唱えた?」

トンヌラ「最終決戦を前になんでそんなことしなきゃならないのさ…」

サマンサ「飛んだ覚えも無いでしょうに」



とりあえず城を回ってみる。

なんかどいつもこいつもニコニコしてる。ウザい。

人が苦労してる間にハーゴンに寝返ってたとか、ホントならマジ有り得ません。


トンヌラ「…なんかみんな手の平返したようにハーゴン万歳だね… 僕ちょっと一度外出てみるよ。」

サマンサ「お願いするわ。あからさまに変だし。良司、お父様の方は?」

「そうだ…!? 親父!! 親父ー!!」


急いで玉座の間まで駆け上がる。

この奇妙な空間に我が父親もまさかいるというのか。


父「おお 良司よ、よくぞ戻った。実はハーゴン様と…」

「うづりゃああああああああ!!死ねえええええええええええええええええええ!」


会心の一撃×2。


父は二撃でバラバラになった。



大臣:兵士「良司王子!?何をされます!?」

「うるせえええ!邪魔するならてめえらも斬ってやる!」


兵士「良司様御乱心!良司様御乱心!」


兵士と大臣が必死な顔で叫び、逃げ惑う。


しかし回り込まれた。




トンヌラ「行ってきたよ〜 やっぱり外に出たら一面の雪景色…ってうわ!?」


トンヌラがひょこっと惨劇の場に現れた。


サマンサ「あら おかえりなさい。」


くりくりと枝毛を探していた王女様がクールに出迎える。目の前の事に関心は無い様だ。


トンヌラ「おかえりなさいって…止めなくて良いの?」

サマンサ「だって城の外はやっぱりロンダルキアだったんでしょ?なら考えられる事は一つじゃない」


サマンサは冷めた目で道具袋をゴソゴソやりはじめ、一つ何かを取り出した。


サマンサ「ルビス様、お力を…!」


サマンサはルビスの守りを握り締めると祈り始めた。

なんだかホントに王女っぽい。騙されるなこいつはあばずれ冷酷魔女だぞ。




すると、どこからか声が響きはじめた。


ルビス「ロトの子孫達よ、騙されてはなりませんこれはハーゴンの作り出した幻です!」



光が溢れる。

あまりの眩しさに目を覆う。


「くっ…!」


聖なる光が一面を照らし出すと、ルビスの声で「真実の姿を良く見るのです」と聴こえた。

瞼越しだが、光が薄れていくのを感じ、恐る恐る目を開ける。


すると…


「こいつは…!?」

トンヌラ「これが本当の姿…!?…ハーゴン城!」

サマンサ「ま…分かってた事ですけどね…」



穏やかながら厳格な雰囲気のローレシアの姿から、禍々しい姿の邪神殿が現れた。

本当の最終決戦の場についに辿り着いたのだ。



「ふん 決戦前の遊びとしては面白味の無い小細工だったじゃねーか」

トンヌラ「…お父上達を斬り捨てたのはそう知ってたからだと思う事にするよ…」

サマンサ「本物であっても、ハーゴンに寝返ってたりしたら同じ結果だったでしょうけどね」


むしろ寝返って無くても斬り捨てたいし。


良く見れば斬った覚えの無い魔物があちこちに転がってる。

こいつらが偽者の正体だったのか。運の無い事だ。うっかり親父とかに化けるなんて。




「さあて いよいよ最終決戦だぜ。身体も暖まったことだし、一気に決めるぞ」

トンヌラ「いよいよ苦労が報われる時だね!頑張ろう!」

サマンサ「全てはこの日の為に…だものね」



三人、手を取り合い絆を確かめ合う。

色々あったが、なんだかんだでこの三人だからこそ来れたのだろう。




「ところでサマンサ」


サマンサ「決戦前におっぱい触らせろとか言うなら無しよ」





なぜわかった。
 

 

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