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俺の名は良司。










俺の名は良司。


勇者隣のロトト。



雨降りバズズ
血塗れオバケが倒れてたら
あなたの剣 トドメさしてあげましょう
城(ハーゴン城)へのパスポート 旅の扉 開きます
となりの ロトト ロトト ロトト ロトト
月夜の晩に 両手剣研いでる
となりの ロトト ロトト ロトト ロトト
もしも会えたなら 素敵が死合わせが
あなたに来るわ



そんなわけで今度こそ最終決戦っぽい。

そんな雰囲気なのでいまいち愚痴を広げる暇がないから歌ってみました。


うーん なかなか俺の心の暗さが表れていて良いではないか。

子供達も大喜びに違いない。


そうなったら一番だけでは駄目だな。


二番、三番と続けて…



トンヌラ「はうわー!!?



ぐりごりゅ。


ちょっと日常では聞くことのない音と共にトンヌラが吹っ飛んだ。なんかバレリーナとかメじゃない錐揉みを披露。


そのまま壁に激突。

壁に一輪の綺麗な花が咲いた。



サマンサ「ボケッとしてないで参加しろー!(イオナズン」


良司「ぐおー!?」



敵じゃなくて俺に魔法が飛んできた。

同時にトンヌラに走り寄りべホマ。

トンヌラが「あいたたー」とか言って起き上がった。


意外と丈夫だなこいつ。



サマンサ「とんでもないパワーよこいつ!あんたが前に出なくてどうすんのよ!」


トンヌラ「ハーゴンの奴ホントに邪神シドーの召喚に成功したんだ!」



あはは こいつらスゲエ必死。ウケる。


表れたデカブツをよく観察してみる。

正直足の多いやたらデカいワニというのが感想。

エリマキトカゲがちょっと混ざってる。


まぁ頭に変なコウモリつけてた変態が呼び出したもんだしな、こんなもんだろう。


今すぐ血祭りに…



シドー「(火を吐く)」


良司「うおおおおおおぉ!?」



すかさず退避。

危うく美味しく焼きあがるところだった。



良司「野郎!でかいワニの分際で火吐きやがった!」


トンヌラ「火を吐くワニっぽい敵なら今までもいたじゃないか!」


シドー「紛破!!(6本の腕で殴りかかる)」


良司「うぐお!?(盾で受け止めるものの、衝撃で吹き飛ぶ)」


サマンサ「くっ!(イオナズン)」


シドー「紛破!(気合でかき消す)」


トンヌラ「なにそれ!?」


シドー「甘いわぁ!ロトの子孫達よぉ!貴様達の得た力など、私は千年前に通過しているぅ!!」



なんか聞いてると腹に気合の入りそうな声で叫ばれた。流石は邪神と言うところか。コウモリの被り物した大神官とは一味違う。



シドー「邪神シドー復活!邪神シドー復っかぁぁつ!!



なんかテンションMAXの邪神様。

毒とか裏返ったんでしょうか。



良司「ちぃ!!(飛び上がり斬りかかる)」


シドー「ゴッドハンドクラッシャー!!(6っつの腕による連続攻撃)」


良司「ぬおっ!?(叩き落とされる)」


トンヌラ「良司が押し負けた!?」


サマンサ「初めてのピンチね」



何を冷静にいっとるかこの姫さんは。

しかし、確かに手強い。



シドー「強靭!無敵!最強ぉ!



なんかノリノリだし。

とにかくこの鉄壁を突破して一撃加えねば始まらん。

よし…



良司「トンヌラ!連続ベギラマだ!!」


トンヌラ「了解!目くらましだね!」


シドー「何をしようと無駄よ!」



魔力を練るトンヌラ、迎え撃つ気満々のシドー。

トンヌラの呪文の後飛び込んでくるであろう、俺の迎撃など造作もないと言う顔をしている。


ふん、甘いぜ邪神様。



トンヌラ「ベギ…!」


良司「これは…(むんずとトンヌラを掴む)」


トンヌラ「ら…!?」


良司「予想してねえだろうー!!(トンヌラ投げ飛ばし)」


トンヌラ「まー!!!!?(ロケットダイブでシドーへ)」


シドー「おおう!?」



シドーの目の前でベギラマが弾ける。

シドーはちょっぴり眩しかった様だが、怯まず飛んできたトンヌラを「ペチン」と叩き落した。


その隙を俺は見逃さない。



良司「おうらぁ!!」



会心の一撃。


シドーの腕の一本がゴトリと落ちた。

返す刀で脳天にも一撃。

宙に浮いていたシドーの巨体が地面に叩きつけられた。


トンヌラが斬った腕の下敷きとなったが私は謝らない。



シドー「そう来たかぁ…!ロトの子孫…〜!!」



一本取られたという顔なシドー。

なんか全然邪神っぽくない。



シドー「だがどんな手だろうと私は一向にかまわんっ!!」



なんか男らしいし。

再び宙に浮き攻撃態勢へ。

大きく息を吸い込み、また炎を吐くつもりのようだ。


来る。


俺のベストショットを叩き込んでも立ち上がってきた初めての敵。これぞ邪神。俺達の旅の終着に立ちはだかる、本当の敵の姿だ。



シドー「…!!」


サマンサ「ラリホー




シドーは眠ってしまった。



良司「…」


サマンサ「…」



Why?


悪霊の神がラリホー一発で寝てしまった。



良司「…えーと…?(サマンサと目を合わす)」


サマンサ「…駄目元で唱えてみたんだけど…」


良司「…」


サマンサ「…」



サマンサ「ゴー



お姫さんがシドーの方へ腕を伸ばし親指を下へ向けた。


オーライ。

やる事は殺る事だ。



シドー「空手はまだ若いのだ!…むにゃ…」



なんかよく分からない夢を見ている邪神様。


その上。

シドーの頭からハンバーガー110個分くらいの高さから俺が降る。



ぐじゅる。


シドーの脳天から後頭部の裏まで剣が埋まった。



シドーを倒した。




良司「…終わった…」


サマンサ「お疲れ…」


トンヌラ「(腕から這い出て)うーん…あれ!?終わったの!?」



戦いは終わった。


かなり釈然としないが、とりあえず悪は滅んだらしい。



ルビス「良司よ…聞こえますか…」


良司「…ルビス…!?」


ルビス「よくやりました…さあ…あなたを待っている者達がいます…帰りましょう…」



光が溢れると、あんまり怪我してない体の怪我が治った。どこが治ったかを具体的に言うならば肩こりが取れたくらい。



サマンサ「お父様…やりました…」



なんかヒロインっぽく祈ってる姫様。

さっきまで釈然としない顔をしていたのに、切り替えと諦めの早さは相変わらず流石だ。



トンヌラ「やったね良司!さ!帰ってお祝いしようよ!」



こいつは相変わらず脳天気。

お前ホイミ以外何かしたか。



良司「ま…終わった事には変わらんよな。」


トンヌラ「そうだよ!喜ばなきゃ!」



本当に全身で喜びを表すトンヌラ。

こういうところは見習わなければいけないのかもしれない。



良司「これで俺達の使命は果たされたんだよな?」


トンヌラ「うん!」


サマンサ「ええ 誇っていいと思うわよ?」



長かった旅もついに終わった。

苦しかった日々も終わってしまえば全て思い出である。


まだ続く人生と言う旅の次の目的地への準備をせねばならない。



良司「よし!帰るか!俺達の国へ!トンヌラ、ルーラでローレシアに!」


トンヌラ「わかったよ!…だけどその前に…」


良司「ん?」


トンヌラ「その抜き身のままの剣を収めてくれないかな…」




ちっ。

 

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