俺の名は良司。


俺の名は良司。勇者ロトの末裔、ローレシア王国の王子だ。


色々回り道をしたが、サマルトリアの王子トンヌラと合流をすることが出来た。

良かったような悪かったような。


リリザから出る前にトンヌラの装備を確認。


こんぼうと皮の鎧・・・・



一国の王子がこんぼうか…

一般兵士の装備がとても気になるよ。

全員ひのきの棒とかじゃなかろうな。



お前もやっぱり苦労してんだなぁ、とトンヌラに言うと、
「いやぁ」とヘラヘラと笑った。


のんき者というよりただのアホだな。

騙されてるよトンヌラ。



とりあえず次の街辺りで装備を整えよう。

この辺りでは初期装備でも敵はいないし、金の無駄になりかねん。



ローラの門の兵士に「二人ならいいの?」と聞いたらあっさりOKが出た。

こんなアホ面の王子でも頭数が増えれば問題無いらしい。


試しに「名前トンヌラだけどいいの?」とも聞いてみたら笑いをこらえてた。

トンヌラもつられて一緒に笑ってんし。

お前のことだボケ。



ローラの門をこえ、ムーンペタの街へ付いた。

金もたまっていたので装備を整える。

鋼の剣に鋼の鎧、鋼の盾。ようやく戦士らしい装備になった。


トンヌラにも鉄の槍と鎖帷子を与えてやる。

古い装備を武器屋の親父に売り払う際に、
「ずいぶんぼろい装備で旅してんだねぇ、何処から来たの?」と聞かれた。

自暴自棄近い状態での旅なので、目的だけ伏せて身分から全て喋る。

すると親父は信じてるのか信じてないのか、とりあえず気の毒そうな表情で

「流石ロトの子孫だねぇ…」

とだけつぶやき、福引券をくれた。



…ローレシアの王子ともあろうものが町人から施しに似た物を貰うことになろうとは…



とりあえず宿屋に一泊しようとすると、足元に子犬が寄って来た。

俺は犬が大好きだ。トンヌラも同じらしく、ゆるいアホ面をさらにゆるめて撫でている。


俺は持っていた干し肉を食べさせてやりつつ、抱き上げてみた。


「あ こいつメスだな」

トンヌラ「だから僕らによってきたんですかね〜」


抱き上げたまま二人でケラケラと笑っていると、犬は激しく暴れだした。

どうやら機嫌を損ねたらしい。


犬をおろすととりあえず宿屋へと入った。

犬もついてきたので宿の主人に風呂と飯だけ一緒にしてもいいか尋ねると了承が得られた。


食事を済まし、体を洗ってやろうと風呂へ連れて行くとまた暴れだした。


犬が体を洗われるのを嫌がるのは当然だが、様子がおかしい。

風呂に連れて来た時は喜んでいたくらいなのに、
俺達が脱ぎ出したら凄い剣幕で暴れはじめた。

トンヌラ「いや〜 犬でも女の子って事ですかねぇ」

「そんな事言ったらこいつだって裸じゃないかぁ」


犬は隅っこで固まってしまった。


俺達は二人で犬を囲んで丁寧にウォッシング。


犬はもはや糸の切れた人形のようにされるがままになっている。




風呂から出てよく体を拭いてやると、随分綺麗になった。



犬はもうなにか諦めたような表情になっている。



そんなに風呂が嫌だったのだろうか。




部屋へ戻り床につく。


明日はムーンブルク城の様子を見にいってみよう。

 

 
 
 

 

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