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前略、姉上様。











マルスです。


ラーマン神殿に赴き、無事星と光のオーブを手に入れることが出来ました。
これをガトー様に届ければマフーへの唯一の対抗呪文、スターライトエクスプロージョンが手に入ります。


次まみえる時には必ず、奴の野望を打ち砕いて見せます。

しかし、その前にグルニアとの決戦を果たさねばなりません。

三英雄の一人、オードウィン将軍が起こした強国グルニア…
ドルーアに恐れをなし同盟を組んでしまった今の彼等に、かつての勇猛さはありません。


グラで出会った謎の黒騎士、そしてニーナ様のご様子…

辛い戦いの予感が致します。




まもなく見えてまいります―


黒騎士団、そしてグルニアの終わりの時が―




マルス「…ニーナ様間もなく我々は出撃します。前におっしゃっていた『知っておいてほしい話』…出来れば、今お聞かせ願えないでしょうか」

ニーナ「…アカネイアがドルーア、グルニアの連合軍により占領されていた時の話です。王家の者は私を除く全員がドルーアによって殺され、ただ1人、生き残った私もグルニア黒騎士団に捕らえられました。アカネイア王家の血を根絶やしにする為、ドルーアは私の処刑を望みグルニアもそれに従う意向だったと聞きます」

マルス「ですが、ニーナ様は…」

ニーナ「そう、私は処刑されませんでした。私を捕らえた黒騎士団の長が護ってくれたのです。…その長の名をカミュといいます」

マルス「カミュ!あの『ブラックナイツ・カミュ』…」

ニーナ「彼は、ドルーアの暗黒地竜メディウスをも恐れず自分の功を全て投げうって私をかばってくれました。そして、怒ったメディウスが私を暗殺しようと考えていることを知り、密かに、私をオレルアンへ逃がしてくれたのです」


マルス「…そんな事があったのですか。だから、彼はドルーアの監視下に…」

ニーナ「『人や国、それぞれにはそれぞれの事情があるもの』。はじめは、私も彼を憎んでいました。ですが、今はどうしても憎みきれません。出来れば彼と戦ってほしくない。そして…もし許されるのなら彼にもう1度会いたいのです…」


マリク「やっぱ恋だったんですね!いやぁ〜切ないなぁ〜…」


カシム「そんな度胸あるなら初めからクーデターでも起こしてメディウスと戦ってくれりゃ良いのに」


シーダ「(連続ビンタ)」


マリク、カシム「ぐわっ!?」


マルス「…お約束は出来ません。ただ、出来る限りの事はします。カミュ将軍と戦わずに済むように。そして、ニーナ様と再び相見えられるように。これが、アリティアの…いえ、アカネイア同盟軍を預かる私ができる精一杯の答えです」

ニーナ「ありがとう、マルス。それで十分です…」



というわけでなんだか戦いにくい話を聞いてからの進軍である。

やりにくいなちくしょー。


川の向こうからシューターが攻撃してきたので、ジェイクに任せる。こないだ手に入れたオーブを持っておくといい事があるというので、二つともジェイクに持たせてみた。



ジェイク「おーらよ(サンダーボルト)」


敵シューター「のぉおおおおおおお!!?」


速やかに敵シューターを始末。すると…



ジェイク「ん…? !! 王子!!なんかしらんが残弾が減らねえ!!」


マルス「えぇ!?そんな事が!?」


ジェイク「きっとオーブの効果だぜ!こりゃあいいよ!撃ち放題だぜ!!」



色々試すと、光のオーブではなく星のオーブの効果の模様。
これはジェイクに持たせておけば反則じゃないか…



マリク「撃ち放題!?おおおおおおおお王子!!オーブをオーブを僕に!!あっちでもこっちでもエクスカリバーが!!うぎぎぎぎぎ」


マルス「いやいや!?流石にジェイクの遠距離攻撃の方が優先だよ!?」


マリク「そんな!?あ…あれさえあれば新世界の神に…!!そうか…ジェイクが居なければ…(ゆらりとエクスカリバーの書構え)」


マルス「やめんかー!!?」



目の血走ったマリクを何とかなだめ、川越えをバーツ達に任せて村へと向かうことに。
向かう直前までマリクはヤク抜き中の麻薬常習者みたいになっていた。怖い。


途中、シューターから撃たれたり、騎士が4騎程追いかけてきたが、無視して村へ。

するとちょっと身なりの良い老人が話しかけてきた。



村人「おお、マルス殿。よく参られた」


マルス「どうも。えーと…?」


村人「わしの孫娘レナは元気でやっておりますかな?」


マルス「あ…レナのお爺様ですね。レナには随分と助けられております」


村人「それはなによりです。ではこのハマーンの杖を渡してくだされ。これは我が家に代々伝わる修理の杖。あの娘の役にたちましょう。ただ、全ての物が直せるわけではないから注意して使うようにとお伝えくだされ」



修理の杖か…


マリクのエクスカリバーやリンダのオーラ、パルティアにメリクルを直すのにもってこいだな…


星のオーブは渡せないが、マリクの奴も喜ぶだろう。


村から出ると、さっきの騎士達が追いついていて、すっかり囲まれた。
うーん、適当に一騎倒したらそこから抜けて、削りつつ本隊に駆け戻るか…

と思ったその時…



敵パラディン「てい!(槍振り下ろし)」



すかっ



余裕で回避。


ふ いけませんね。目で相手を追いすぎです。空気の流れ、大地の震動を感じ敵を察知するのです。


さて、僕の番…



敵パラディン「でぇい!」



ドシュッ



マルス ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||<<<(ちょび)



あれ!?なんで追加攻撃!?

僕の番じゃ…!?


ん…?(敵の装備を見る)



勇者の槍…



素で二回攻撃出来るってあれか…しかもどいつもこいつも勇者の槍装備じゃねーか…


流石の僕もこれは本気にならないとまずいぞ!?

ってゆーか迂闊に味方が手を出したらおしまいじゃん!


レイピアに持ち替え、反撃で必ず仕留めることに。


あ〜…経験値もったねえ…


しかし、死んでは元も子もない。
さくっと始末して本隊へ戻った。


本隊では川向こうのジェネラルとパラディンの始末が終わっていた。


川に一人入って引き寄せては遠距離攻撃で倒した模様。


うーむ頼もしくなったなぁ。



シーザ「壁頑張りました!」



シーザ…



オグマ「トドメはキッチリつけましたよ!」



うるせえ。



リンダ「私達が主に削ってたんですけど…ちょっとおかげで問題が…」


マルス「問題?」


リンダ「はい…マリクなんですけど…」



そいつなら毎日問題ですが、なにか。

とりあえずリンダの指差す方向を見てみると…



マリク「…orz」



…地に伏せて落ち込んでいる…


なにがあったのか…まぁ 予想はつくけど…



マリク「お…王子…エクスカリバーが…エクスカリバーが…残り一回しか使えませんよぅ…」



やはりか…


だからあれほど節約させていたというのに…こいつはここでまた勝手に使ったな…



マルス「しょうがないじゃない。君が好き放題やったツケだよ」


マリク「そんな!?僕とエクスカリバーは友達なんです!そんな冷たい事言わないでなんとかしてください!」


マルス「なんとかって言われてもね〜…一発だけじゃジェイクから星のオーブ受け取っても、スターライト作ったら結局一回だし…」


マリク「嫌だぁあああああ!!!エクスカリバーとさよならなんて嫌だぁあ!!王子!お願いしますよう!助けてくださいよう!」


マルス「…じゃあちゃんと僕の言いつけ守るね?心当たりがない事もないから…」


マリク「本当ですか!?守ります!本当です!いつだって僕は王子に忠誠を誓ってきたんです!」



嘘付くな貴様。


まぁ エクスカリバーがなくなったらこっちも困る。
早速手に入れたものの出番のようだ。



マルス「よーし…じゃあレナ、これを」


レナ「これは…ハマーンの杖?お爺様にお会いしたんですか?」


マルス「ああ、レナをよろしくって。これで修理を頼むよ」


レナ「わかりました」



早速エクスカリバ−を修理。使用回数が再びMAXに戻った。



マリク「戻った…!これは…僕の神だ…!!」



おめでたいところで早いとこレベル20になって下さい。



マルス「他にも強力な武器が残数1になったら報告を…」


アベル「王子!?後ろです!!」



アベルの声に振り向くと、なんとまぁいつの間にか増援がわらわらとやって来て、僕の背後に迫っていた。

パラディンとソシアルナイトが元気良く槍を振り回して襲い掛かってきた。


あ〜もう めんどくさい。



マリク「ふはぁ!今が魅せどころぉ!!喰らえ悪党!エクスゥカリバァァアアア!!」



むしろ悪党はお前だと思う。


元気になったエクスカリバーでパラディンはズタズタになって落馬した。
驚いて固まったソシアルナイトもシーダとアベルの特効武器で串刺しに。



マリク「復活!!エクスカリバー復活!」



いいから早くレベル20になれ。


良く見ればアーマーナイトにホースメンも見える。

いかん、速やかに始末しないとレナ達が危ない。



チキ「おにいちゃん、わたしに任せて!頑張るから!」


マルス「え!?チキ!?」



するとチキはホースメンに駆け寄って行った。
ホースメンは突然傍にやって来た小さな女の子に戸惑っている。そしてそのままチキは大きな白い竜に大変化。


突然目の前で女の子が、馬鹿でかい竜に変身した姿を見た敵ホースメンの心境はいかばかりか。


程なく彼はチキの吐いた息に吹き飛ばれて退場した。


そして、その姿を見てビビって固まった敵兵士の隙をつき、バーツとシーザ、ついでにオグマ、ジュリアンが飛び込む。


シーザもオグマも特効武器のおかげですんなり撃破。


強いね アーマーキラー。



チキ「おにいちゃんのお手伝い出来たかな?」



良い子で良かったです。


というわけで残りは城周り。


ブラックナイツカミュとの決戦である。

南側から進軍しつつ、シーダが上空から偵察。

カミュ将軍と思われるパラディンとジェネラルが二体。うち一体は城を守っている。

その周りに僧侶が二名とシューターが一台。


もはや我々へ対抗する戦力は無い。



マルス「敵シューターの攻撃範囲に入ったら少しうっとおしいね。ジェイク、頼んだよ」


ジェイク「ああ、そりゃあいいんだが…」


マルス「? どうかしたのかい?」


ジェイク「敵シューターに攻撃が届くって事はよ…カミュ将軍だろうがなんだろうが攻撃範囲なわけだが…」


マルス「…」


ジェイク「…」


マルス「ゴー


ジェイク「ラジャー



山近くの砦へ移動し、砲撃を開始するジェイク。
まずはシューター、敵ジェネラル一体、僧侶と次々と撃破していった。星のオーブって凄い。


残りはいよいよカミュ将軍と、城の守りについているジェネラルだけである。

とりあえず一方的に殺害に入る前に、話だけはしておきたい。

声の届く距離まで近づき声をあげてみる。



マルス「カミュ将軍!私は、アリティアのマルスです!あなたに話があります!」



すると声に反応し、カミュ将軍がこちらを向いてくれた。



カミュ「マルス王子か。私がグルニアのカミュだ」

マルス「カミュ将軍、出来ればあなたとは戦いたくない。あなたにはこの戦いの無意味さがお分かりでしょう」

カミュ「…ドルーアの野望に我がが祖国グルニアが加担した以上私も栄光あるグルニア騎士団の一員として最後まで戦う義務がある」

マルス「しかし…」


カミュ「マルス王子…もう遅すぎるのだ…私は、君にとっても父上の仇。ここは、いさぎよく剣を合わせてみようではないか」



ごめんなさい、その予定は無いです。

あなたは降伏しなければ、ジェイクの遠距離攻撃で騎士の誇りごと無残に撃ち抜かれるのです。



ニーナ「待って! カミュ!!」

カミュ「ニーナ姫…」


マルス「ニーナ様、危険ですここは戦場の…」


ニーナ「わかっています。でも、お願い話をさせて…カミュ、私はあなたのおかげで生きのびることができ、そしてマルスのおかげで祖国を再興できました。その2人が戦うなんて私には耐えられません。どうかお願いです、カミュ。私達に…いえ…私に、もう1度力を貸してください」

カミュ「…すまない」

ニーナ「カミュ!」

カミュ「…かなうことならあなたの願いどおりにしたい。だがそれは滅亡を目の前にした国を、王を、見捨てることになる。それは騎士である私の全人生を否定するのと同じことだ」


ニーナ「カミュ…」

カミュ「私は騎士として生き騎士として死ぬ。それ以外に私の歩く道はない。さらばだ、ニーナ姫。どうか幸せになってほしい。…短い間だったが、楽しかった。あなたと過ごした日々は忘れない」



話は決裂してしまった。

もう…しょうがない…



マルス「ジェイク…」


ジェイク「おう」


マルス「ゴー


ジェイク「あいよー



容赦なくエレフォントが火を噴く。


流石はブラックナイツカミュ。一回や二回は平気でかわす。が、それも時間の問題。確実にカミュ将軍の体力は削られて行った。これはひどい。



マルス「将軍…どうか恨まないで下さい」



自分で言ってて無理があると思うが、言わずにもいられない。



シーダ「あの…マルス様」


マルス「う なんだいシーダ」



この戦術に何か言いたい事でもあるのか。


僕ならばある。



シーダ「いえ、あの城を守っている敵兵、知っている方だと…確かそう、ロレンス将軍です。ちょっと話してきますね」



また!?


ハメたとはいえカミュ将軍はまだ生きてるのだ、迂闊に近づいてグラディウスで貫かれてもかなわない。しかし、彼女はお構い無しにまたさっさか飛んでいってしまった。

えーい!しょうがない!追いかけよう。



シーダ「ロレンス将軍!私は、タリスのシーダです!あなたの事は父から聞いておりました」

ロレンス「おお、シーダ姫か。美しくなられましたな。昔、あなたのお父上にはお世話になりました」



カミュ将軍が回されている間に何を悠長な会話しているんだろう。この人達。


シーダ「将軍、あなたはグルニアがドルーアに味方するのは反対だったのでしょう?なぜ止められなかったのですか?」

ロレンス「今のグルニア王はとても気弱な方でしてな。強大なドルーアの力に恐れをなしてしまわれたのです」

シーダ「将軍! ドルーアの狙いはマムクートによって人間を支配することにあるのです。グルニアの為にもそして、世界中の罪のない人々の為にもドルーアの野望を止めなければいけません。どうか、将軍、戦いを止めて私達に力をお貸しください」

ロレンス「うむ…話はわかるがわしとてグルニアの将軍。祖国を裏切るわけには…」


その話はさっきカミュ将軍もしてました。



シーダ「…将軍にとって祖国とは何ですか?」

ロレンス「何、とは?」

シーダ「たった1人の王様の事なのですか?その国に生きる無数の民の事ではないのですか?」


話は少し外れてしまうが、なんでこういう話になると民中心になるんだ。何世代にも渡りその土地で磨かれた文化や民族意識はどこへ行くんだ。一個人の命を超越し、ついには土に宿った民族の魂こそ守るものじゃないのか。それが国ってもんじゃないのか。民無くして国は無し、だがその前に土無くして民は無しだと小一時間ry



ロレンス「む、むぅ…」



むぅじゃねえよ。



シーダ「『国は王の為にあるのではない。そこに生きる民の為にある』父の口ぐせです。例え王様を裏切ることになってもそれが、グルニアに生きる無数の力なき民の為になら将軍、あなたは決して祖国グルニアを裏切る事にはならないはずです」



じゃあ王族たる僕は無意味な存在なんですね、あーそうなんですね。



ロレンス「 …失礼な言い草かもしれないがご立派になられたな。あなたの言う通りだ。お味方しましょう。我が『祖国』を守る為に」



おぉぉおおおい。とりあえずどっちが正しいとか置いといて、お前ちょっとカミュ将軍と話して来い。



シーダ「さ マルス様!お城空きましたよ☆」



カミュ立場無し。


とりあえず制圧…



さて…カミュ将軍は?



マルス「あれ…姿が見えなくなってる」


オグマ「あまりに命中率悪いもんで、ジェイクが次々と撃ちこんでたら、炎と砂煙で凄い事になりまして…煙が張れたら姿が見えなく…」



行方不明かよ…

まぁ…殺さずに済んだかもか…



というわけで攻略。


流石になんだか色んな意味で大変だった。



マルス「ニーナ様…申し訳ありません。お望みをかなえる事が出来ませんでした」

ニーナ「いえ、マルス…あなたにも苦しい思いをさせました。ごめんなさい。本当に、ごめんなさい…」

マルス「……」



まぁ いつもの事ですが。


ニーナ「本当はね…マルス…きっと、こうなるだろうと思っていたのです。あなたに炎の紋章を託した時からこうなるだろうと… …『アルテミスの運命』という伝説を知っていますか?」

マルス「いえ…」

ニーナ「ファイアーエムブレムによって王家が蘇る時、その代償として最も愛する者を失う…かつてメディウスが現れた時アルテミス姫は、あなたの祖先アンリ1世と深く愛し合いながらついに、結ばれる事はありませんでした。そして、私の時は…」

マルス「ニーナ様…」

ニーナ「…彼の生死はわからないと聞きました。彼と、彼の軍の為に多くの者が犠牲になったのに身勝手だとは思いますが、かなうなら命だけはながらえてほしい。そう祈らずにはおれません…」



そうなって欲しくは無かったが、予感通りとなってしまった。
元より厳しい戦いとはいえ、目の当たりにするとやはり居た堪れない。



カシム「そういえばグラディウスの槍は?生きてる死んでるかわからないなら、手に入れておけば良かったですよね〜」


シーダ「(ビンタ)」


カシム「ぐわっ!?」




 

 

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