マルスです。
マケドニアに攻め入り、敵の防衛線を突破。残すは敵城を落とすだけとなりました。
グルニアといいマケドニアといい、これだけの戦力が人間にそれぞれあるならば、どうして協力し合うことが出来なかったのでしょうか。
戦うべき恐怖とは、外から来る理不尽な力だけではなく、己の心に棲みついた暗い心なのだと、分かったような気がします。
カミュ将軍…そしてミシェイル王子…
手を取り合うことが出来ていたならば、ドルーアとて問題にならなかったのでは。そう思えてなりません。
しかし、もはや遅いのでしょう。この戦いは避けられないところまで来てしまい、私は引く訳には参りません。
姉上―
あなたを救う為にも―
ミシェイル「ガトー司祭、同盟軍が攻めて来た。ここは、じき戦場になる。安全な場所へ移ってもらいたい」
ガトー「ふむ。心づかいには感謝する。だが、ここを動くつもりはない。やらねばならぬことがあるからのう」
ミシェイル「…なら、勝手になされよ。ただし、敵対するなら司祭といえど容赦はせぬ」
ガトー「そのようなつもりはない。…しかし、ミシェイルよ。そなたもおろかじゃな」
ミシェイル「おろか?
なぜだ」
ガトー「あれほど可愛がっておったミネルバ達と事をかまえておるではないか。そなたとミネルバ2人が力を合わせればマケドニアはいずれアカネイアをもしのぐ大国になれたであろうに。それが、ガーネフに騙されつまらぬ野望に取りつかれたばかりに父子、兄妹が相争い滅亡の危機を迎えるとはな」
ミシェイル「…もう、済んだ事だ。俺は、父王を殺して王になりミネルバは俺と国を裏切った。それだけの事だ。だが、まだ俺は負けたわけではない。俺にはマケドニア王家の至宝『アイオテの盾』がある。いかに敵が弓部隊をそろえて来ようと恐るるに足らぬ」
ガトー「…勝てたとしてその後、どうするのじゃ?」
ミシェイル「今は、先の事などどうでもいい。ただ、同盟軍を率いるあの小僧−アリティアのマルスだけは必ずこの手で仕とめてみせる。それが、俺のマケドニア王としての意地だ」
ガトー「そうか…ならばもう何も言うまい」
ミシェイル「では、さらばだ、司祭。命あらばまたお会いすることもあろう」
ガトー「父を殺した罪を自らあがなうことになるか…おろか、いや、あわれな奴よ…」
〜〜 解放軍 陣営 〜〜
マルス「戦力の確認するよ〜 まだクラスチェンジしてない一軍メンバーは挙手〜」
マリク「はーい」
リンダ「はーい。マリクとお・そ・ろ・い☆」
黙れ。
アベル「…はい」
ゴードン「はい…」
そういや君等頑張ってたけど、ほとんど削りばっかだったものね…
カシム「はい」
マルス「カシム、君もか。パルティアを任せていたのにトドメがあまり無かったか…」
カシム「そうですね。マリクの邪魔くらいです、もらったの。まぁ ぶっちゃけマジに戦うつもり無いんでクラスチェンジしようがどうでも…」
シーダ「(ビンタ)」
カシム「ぐわっ!?」
とりあえず戦いの最後が見えてきた今もって一軍メンバーにクラスチェンジしてない連中がいるのは問題。
マリクにいたっては飛行ユニット以外あんまり戦ってないし。聞いてみると一応レベル19。…この戦いで必ずクラスチェンジさせねば…
マリク「でも僕、レナさんより魔力高いですよ!ガーネフと戦うのは僕しかいないのは間違いないですから!期待しちゃってくださいよ!」
期待は出来ないがその通りでもある。
ガーネフの攻撃力と魔法防御力は侮れない。こちらも攻撃力の高い魔道士で当たるのがベストだ。
…となるとこのイカレた尖がり帽子の男が有力候補なのだ…
こんな麻薬中毒者のような男が救いの主か…
絶対お礼言いたくない…
とりあえずガーネフの事より目の前の戦いだ。
上手い事こいつらがレベル20になるように戦おう。
オグマ「まったく!ここまで来てたるんでる連中が多いですな!」
お前は黙ってろ。
相手はドラゴンナイトやペガサスナイトが主だと思うが、どういうわけか崖の上の城壁を飛び越えては来れない様子。
大きく城壁を回ってこちらへ向かってきた。しかし、こちらからは例の反則男の攻撃が城壁内に届くのである。ドラゴンナイト達が向かってくるまでの間、バシバシ遠距離攻撃開始。
ジェイク「星のオーブは戦いが終わってからでも…っと」
エレファントだったりクインクレインだったりが代わる代わる城壁内に撃ち込まれては、その度に何か断末魔的な声が届く。
上手い事ジェイクだけガードしてればこの戦争終わるんじゃないのか。
まぁ当然そんな簡単に行くわけも無く、敵兵がこちらにやって来る。
バーツ「ふん!」
しかしバーツの手斧シュート。
やっとやってきたと思ったドラゴンナイトはいきなり頭をカチ割られ、天に旅立たれた。
そして残りも、
チキ「頑張ってマルスのお兄ちゃんに頭撫でてもらうんだ〜☆」
チキちゃん大変化。
乗り物の飛竜と神竜の格差。ビビってたじろんだところにチキちゃんブレス。やっとやって来たところをあっという間に返り討ちにあった。
マリク「ギギギギギ…バーツにチキめ!復活した僕のエクスカリバーの発動の邪魔ばかり…!!次も飛行ユニットを奪うようなら僕の手で…!!」
その前に僕が君からエクスカリバー取り上げると思うよ。
とりあえず敵の先方は始末。
城への入り口に回る時、村が見えた。恐らくはあそこにガトー様がいらっしゃるのだろうが…まだ訪問はしない。ギリギリまでジェイクに星のオーブは持たせておきたい。
敵が何もしないうちにあの世送ってくれるしね。増援とか出てきても一撃で消えてくし。稼いだ金をエレファントの改造に使って良かったよホント。
残りも僕とバーツで入り口を塞ぎ、向かってくる敵を順次撃破。ついに増援も尽き、ミシェイル王子を残すだけとなった。
マルス「マリク達はレベル上がった?」
マリク「僕は後ちょっと…王子達とジェイクがほとんど倒しちゃうから、真面目にやっても全然稼げないですよぅ」
それは確かに。かといって前線に出したらもたないし…
うーん…残すはミシェイルだけでどうやって稼ごう…手槍持ってんしなぁ…
…
マルス「ミネルバ王女」
ミネルバ「はい?」
マルス「すいません、あなたの兄上を回します」
ミネルバ「えぇ!?でも手槍持ってるしどうやって!!?」
マルス「勿論こうするのです!」
つかつかとミシェイル王子の間接攻撃間合いに入り、棒立ちする僕。当然相手方は殺る気満々である。
ミシェイル「待っていたぞアリティアの小僧!マケドニア王の名にかけてその命、もらいうける!!」
殺意MAXで飛んでくる手槍。それを受け止める僕。そう、このまま手槍の使用回数を0にしてしまうのだ。
回復役は、一生懸命僕を殺そうとしている王子様の妹君のマリア王女です。
ミシェイル「くそっ!なぜだ!なぜ倒せん!」
妹さんも頑張ってますから。
そんなわけで打ち込み用の巻きわらのようになりながら、手槍の使用回数を0にする事が出来た。姉上、僕の体には苦労という傷跡が数え切れないくらいついております。
マルス「んじゃ僕はガトー様のところに言ってるから、クラスチェンジ候補の人はちくちくいじめてて。決して殺さないように」
マリク「ういーす」
ジェイクからオーブを受け取り、一人村へ。
大賢者の癖に普通に村とかにいるのね…
マルス「ガトー様、いらっしゃいますか?マルスです、お約束通りオーブを持ってまいりました」
ガトー「よく参られたマルス王子。約束通り光と星のオーブを持ってこられたな。うむ、これでスターライトが作り出せるぞ」
ガトー様にオーブを渡すとなんか光と音が辺りに広がり、一つの魔道書の中に吸い込まれて消えた。
ガトー「…さあ、出来た。持っていくがよい。これがマフーをやぶる唯一の呪文スターライトじゃ。これを用いて悪しき魔王ガーネフを倒されるがよい」
もうかよ。早いな。
とりあえずこれで対抗する術は得た。後はあのイカレた魔道士に託すだけである。
マルス「ご助力感謝いたします。では私はミシェイル王子とマケドニアとの戦いに決着をつけてまいります」
ガトー「うむ。ミシェイルの業を祓ってやってくれい…」
現在寄ってたかって回してるので、さらに深くなりそうですが。
そんなわけで戻ってみると、マリクとゴードンがレベル20に。余っているマスタープルフは二つ。
とりあえずこの二人にクラスチェンジしてもらうか…
マルス「はい、マリク」
マリク「ありがとうございます。よーしこれで賢者に!!」
こんなイカレた奴が賢者か…どこにも賢が見当たらないよ…クラスチェンジを機に何か変わってくれればいいんだが…
不安というか不満をめぐらせてる間にクラスチェンジするマリク。ちなみにミシェイル王子は現在も回されております。
マルス「おめでとうマリク。これでついに賢者に…」
マリク「…」
マルス「…マリク?」
マリク「我!天啓を得たり!!」
は…?
マリク「俺は…アリティア会…賢者…マリクだ!」
え?え?何が起こったの!?会って何!?
街の裏通りでラリってそうな少年から、百戦錬磨の極道みたいになっちゃったんですけど!?
マルス「ま、マリク?」
マリク「…王子、スターライトは手に入れたんで…?」
マルス「う、うん…ここに…」
マリク「お受け取りします…ガーネフ…あいつぁ…俺がやる…!」
マルス「う…うん…頼んだよ…」
マリク「ガーネフ…あんたぁ!運が無かったんだよ!」
一番運が無いのは僕だと思う。
まぁ…なんか前よりはまともになってくれて良かった…かな?
とりあえずミシェイル王子を回したおかげで、他の人もレベル20に。
後はマスタープルフを調達するだけだ。
マルス「んじゃま…殺りますか…最後はミネルバ王女、あなたの手で」
ミネルバ「はい…!」
散々いたぶった後、トドメを妹さんに任せるのもどうかと思うが、当人的にも他の人に任せたくもないだろう。
ミネルバの心中はいかばかりか。
ミシェイル「来たか、ミネルバ。いざ参れ!」
瀕死なのに気丈なお兄さんです。
ミネルバ「兄上…」
ミシェイル「何をしてる。戦場でためらうは命取り…そう教えたはずだ」
ミネルバ「…槍を置き、新たな道を歩むことは出来ないか?」
ミシェイル「未練だな。既に違う生き方を選んだのだ。再び交わることはない」
ミネルバ「そうか…ならば、やむを得ぬ。参る!!」
なんかかっこいいけど、ガチだったらミネルバでは歯の立たない相手。このお姫さんレベル上がっても全然成長しないんですもの。
とりあえずお兄さんの残り体力は押したら死んじゃうくらいなので、この人でも安心。ミネルバの一撃でトドメとなった。
ミシェイル「ここまでか…許せ…マケドニアの民よ…」
南無。多分政治的にはあなたの行動は間違いでも無かったよ。
というわけで攻略である。
モロドフ「王子、敵の抵抗が止みましたぞ。マケドニアの制圧は完了です」
マルス「…グルニアのカミュ将軍。そしてマケドニアのミシェイル王子。どちらも、こんな時代でなければ汚名を着ることもなく輝かしい人生を歩めただろうに」
モロドフ「ミシェイル王子は英明で将来を期待されていたといいます。ですが、若さゆえに血気にはやるところがあったのでしょう」
マルス「それをガーネフにつけこまれたというわけか。奴をなんとかしなければこの悲しみの連鎖は止まらないな」
モロドフ「では、いよいよテーベに向かわれますか?ガトー様のお話によれば場所は、カダインの遥か北砂漠の中にあるとのことです」
マルス「カダインより、さらに北か…」
モロドフ「テーベは、古代の都…生きて帰った者はないといわれています。まあ、いにしえの魔道により作られた強力な器械が数多くあるとか…ガトー様の話では、ガーネフが、あれほど巨大な力を大陸各地におよぼせるのはそれらの力を借りてのことだろう、と」
マルス「ガーネフにマフーそして魔道器械か。厳しい戦いになりそうだな。でも、姉上を救い悲しみの連鎖を止める為には行かねばならない」
ガーネフ…!見ているがいい。お前などに、この美しい世界を決して自由にさせるものか!!
マリク「…ついに奴との決戦か…仁義を外した奴の悪行…この俺が許しゃしねえ!!」
…こないだまでエクスカリバーでイッちゃってた君に何があったの…