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前略、姉上様。











マルスです。


ついにガーネフとの決着をつけるべく、ガトー様の移動魔法によってテーベまでやってまいりました。

かつては高度な文明を誇って栄えたと言われるテーベ…今はもう見る影も無く、静まりかえっております。


そしてこの街の中央にある神殿…

ここに姉上、あなたが捕らえられているのですね…


必ずやガーネフを倒し、お救い申し上げます。


そして、神剣ファルシオンを取り戻し、メディウスとの決戦も果たしましょう。




姉上―



今すぐに―




マルス「テーベの神殿…ここに、ガーネフがいるのか」


オグマ「不気味ですな…この巨大な階段を上がったところに恐らくは奴が。王子、上からの攻撃にはご注意を」


???「くくく…マルスよ。ようやく、ここまで来たか」


マルス「誰だ!その声はガーネフか!!」

ガーネフ「その通り。わしこそは魔王ガーネフだ。くくく…待っておったぞ、マルス」



自分で魔王とか言っちゃってるのが痛いな。このおじいちゃん。


マルス「待っていた、だと?」

ガーネフ「そうだ。お前が大陸の各地で勝利し厄介な連中を倒して貴重な武器を持って来るのをな。お前のおかげでカミュもミシェイルも我が前から姿を消した。感謝しておるぞ。くくく…」

マルス「おのれ…なんという…」


カシム「…マフーありゃ誰であろうと楽勝なんじゃないの?ほっといてスターライト手に入れられちゃったんじゃ泳がす意味が…」

シーダ「(ビンタ)」


カシム「ぐわっ!?」


ガーネフ「可哀想だがそろそろ、お前には消えてもらわねばならぬ。メディウスは我が手にファルシオンとマフーがあるかぎり逆らわぬ。ガトーは俗世に顔を出す気はない…となればジャマなのはお前だけだ。そう、世界を我がものとするためにお前はジャマなのだよ。くくく…」


バッチリ スターライト作ってここまで送ってくれましたが、ガトー様。

この人さっきからあんまり頭が良く無さそうな事しか言ってない気がする。

とりあえずこのおじいちゃん倒さないといけないのは事実なので、やる気は変わりませんが。



マルス「そうはいかない。お前の思い通りになどさせるものか!」

ガーネフ「くくく…さて、出来るかな?お前にはわしの本当の姿すら見ることができまい」

マルス「…どういうことだ?」

モロドフ「お、王子!神殿のあちこちにガーネフとおぼしきソーサラーがあらわれたとの報告が!!」

ガーネフ「くくく…さあ、戦え戦え!わしの分身どもと精魂尽き果てるまで戦うがよい。ただし、本物のわしを倒さぬ限りファルシオンは手に入らんがな。ハーッハッハッハッハッ!!」



そういう事教えなきゃいいのに…



とまぁそんなわけで進軍である。


なんか倒さなきゃいけない本人から、ご本人を倒すための貴重な情報を貰ってしまった。ありがとう。



マリク「…どいつが本物でも関係ねぇ…本物にこの星光の極みを叩き込むまで、みんなぶっ潰すまでだ!」



おかげで気合十分の極道賢者も準備完了。ってかスターライトはそんな名前じゃないわけですが。



ジェイク「王子」


マルス「なんだい?」


ジェイク「ガーネフの偽者もマフーを使ってくるのか?あんな強力な魔法まで分けられるとは思えねえんだが」


アベル「そうか…!まずは遠距離から攻撃可能かどうか試してみれば…!」


マルス「本物と偽者の判別がつく…!!」



なんか始まってすぐに有効と思われる手段を発見。

ジェイクってホント便利。



マルス「まずは一階の制圧だね、引き寄せてから一気に叩こう。魔道士がやはり多い、みんな聖水の準備を忘れずに」


バーツ「了解。奴等が間接攻撃してこようが構わず手斧をぶちかましてやりやすよ」



そう言って聖水をかぶるバーツ。まさに水も滴るいい男。


そこに痺れる憧れるぅ!!



オグマ「ふふん、貧弱な魔道士どもめ。残らず首を跳ね飛ばしてくれる!」



軟らかい相手にはホント強気ですねあなた。



そんなわけで各人配置につき、進行開始。

僕とジュリアンは主戦場とは逆の宝物庫へダッシュ。


ジュリアンはともかく、僕はレベルMAXなので、こういう仕事があると実に丁度いい。

前線ではジェイクの攻撃で手前の盗賊を倒し、マリクとレナが壁で奥の敵を引き付け。

敵のほとんどが魔道士なので、バーツやシーザにやってもらうより良い。


攻撃しにやって来たところで、攻撃力の高い連中が飛び込んで確実に仕留める。

そしてその敵の一団の中にはガーネフと思わしき姿も。



シーザ「ジェイク!」


ジェイク「おうよー!」



エレファント発射。

動きを封じられる事無く、ガーネフっぽいものに直撃。あっさりお亡くなりに。



ジェイク「本物じゃなかったようだな。この作戦いけるぜ」



あんたホント便利。


一階を制したところで僕とジュリアンも合流。


階段を駆け上がり、二階通路へ出たところで、敵魔道士の増援がわらわらと降りて来た。うざい。



マリク「王子、通路は細く、敵は一体づつしかこられません。広い場所で待ち受けてロングボウやシューターで一網打尽にしやしょう」


マルス「そうだね、なら僕が壁をやるから、後ろにバーツ。手斧で一撃で仕留めてくれ。ゴードンはロングボウで遠くから確実に倒してほしい」


バーツ ゴードン「はっ!」


マルス「ジェイクはいわずもがな」


ジェイク「あいあいさ〜」



わらわらと間抜けにも細い一本道を並んでやってくる魔道士達。規則正しくやってきては、流れ作業のように死んでいった。



マルス「うーん…トロンは痛いけど、役割整っちゃうと簡単だね」


マリク「王子、油断はならねえ。うっかりこっちの攻撃が外れでもしたら、そこから崩れる可能性もあるぜ」


マルス「うん、わかってるよ。でもみんなの腕も信頼…」


ゴードン「…しまった二発目が!!?王子!危ない!」



言った矢先にゴードンがミスった模様。ぬうう信頼してたのに。
矢が一本刺さった可哀想な状態で、敵魔道士が僕へと向かってくる。



マリク「ちぃぃ!俺がやる!エクス!!



おおぉ!?その魔法は!?



マリク「カリバぁぁぁぁぁー!!!



敵魔道士「ぎゃあああああああ!!」



相手の魔法防御もなんのその。クリティカルで敵魔道士は真っ二つに。

そしていつものドラッグを摂取したマリクは…?



マリク「…今日のエクスカリバーは切れ味が違うぜ…」



…渋ぃ…


ほんとどうしちゃったの君。


というわけで増援は軒並み殴り倒したので、いよいよ三階の敵本陣に殴りこみ。
勇者とかスナイパーとか、偽ガーネフとかもジェイク無双で片付けてるので、後の敵は本物のガーネフくらいである。


モロドフの話では、テーベの塔の中にガーネフの力の元の魔道機械があるそうだが、ここまで来たら本物を倒すだけなのでどうでもいい。


それに…



マリク「ついに決戦…奴はどこだ…ガーネフ!!」



なんかかっこいい賢者一人。


これはサシでの対決を見届けない限り許されない雰囲気。仁義的に。
そして、ついに偽者ではないガーネフ本体をジェイクが捕らえた。



ガーネフ「くくく…このわしに戦いを挑むとは命知らずな奴じゃ。暗黒魔法マフーの恐ろしさ思い知らせてくれよう」



偽者ではない…!僕も、他の誰も体が動かず、奴への攻撃が届かない!しかし…!



マリク「ついに現れやがったか…!だが…この俺が居る限り!この…アリティアの竜が居る限り!てめえなんぞの好きにはさせねえ!!いくぜ!スターライト…!!」


ガーネフ「な…なに!?手に入れておったのか!?」


マリク「エクスプロージョン!!!



眩いばかりの光がガーネフに襲いかかる!やばい!マリクのくせにかっこいい!!



ガーネフ「ぐああああああああああ!!!!」



ガーネフ |||||||||||<<<<<<<<<(ずぎゅーん)



マリク「…降参しな…ガーネフ…この俺を怒らすたぁ…あんたぁ運が無かったんだよ!



だからかっこよすぎなんだって。ちょっと前までエクスカリバージャンキーだったのに。



ガーネフ「ふ…ふざけおって…!喰らうがいい!!暗黒魔法マフー!!」


マルス「マリク!」


マリク「ちぃ!!!!(喰らうものの耐える) …ぬりぃな…ぬるすぎるぜガーネフ!そんなんじゃこの俺は倒せねえぞ!」



い、いかん惚れる…!なんだっていうんだ!マリク!渋すぎるよ!



ガーネフ「お…おのれぇ!!」


マリク「年貢の納め時だなガーネフ…あばよ…スターライトエクスプロージョン!!!!!


ガーネフ「ば…馬鹿なぁああああああああああ!!」



光魔法、スターライトによりガーネフは塵となって消えた。



マリク「…悪党の最後は決まってるぜ… そう…てめえのような…な…」



渋ぃ〜…



マルス「やったね…マリク…」


マリク「ああ…終わりましたよ…これで残るはメディウス…王子…頼みますぜ…」


マルス「ああ…よし!テーベもこれで制圧だ!姉上の居所は分かったか!?どこかに捕らえられているはずだ!」


兵士「マルス王子!テーベの塔でエリス様を発見!」

マルス]「ご無事か!?」


兵士「少しおやつれにはなっていますがお元気です」



どっちだよ。



兵士「今、こちらに向かわれ…おお いらっしゃったようです」

マルス「姉上!!」

エリス「マルス…立派になりましたね」

マルス「アリティア落城から行方がわからず心配しておりました。よくぞ、ご無事で…」

エリス「…アリティア落城の時一時は私も覚悟を決めました。ですが、私は殺されなかった…ガーネフが私の命を救ったのです」

マルス「ガーネフが? なぜ…」


エリス「マルス、オームの杖は知っていますね?」

マルス「ええ。確か死者を復活させるという伝説の杖…失われたと聞きますが…」

エリス「それが発見されたのです」

マルス「なんですって!一体どこで?」

エリス「復活の神殿です」

マルス「復活の神殿…確かドルーア帝国にある…」

エリス「そうです。おそらくガーネフはそこで、私にオームの杖を使わせる為に助けたのでしょう。あれは王家の血を引く女性にしか使えないものですから」

マルス「おそらく…ということはまだオームの杖は使われていないということですか?」


エリス「ええ。ガーネフは、メディウスに杖の事を知られたくなかったらしく、密かに使おうと機会をうかがっていたのです。マルスあなたは、これからドルーアに向かうのですね?」

マルス「はい。いよいよメディウスと雌雄を決するつもりです」

エリス「ではこの戦いで失った仲間を取り戻したければ途中にある復活の神殿に立ち寄るのです。そこへ私を連れてくれればたった1人ですが生き返らせることができます」


マルス「いえ、今のところ死者は出しておりませんので…」



正直死んでも構わない、と思わされた仲間なら数人いますが。オグマとか。



マルス「そうそう、姉上。ガーネフを倒したのはあのマリクなんですよ。姉上を心配してここまで来てくれました。おーいマリク!」


マリク「エリス様… よくご無事で」

エリス「まあマリク、あなたなのですか?懐かしい…そう、あなたも同盟軍に。マルスを守ってくれていたのですね」



前半から後半の頭まで快楽の為に戦ってただけですが。



リンダ「…!(これがライバル!…王族の上に美人…手強い…)」



そして心中穏やからぬリンダ。
このアリティアの龍マリクも好きなんでしょうか。


マリク「カダインで学んだ魔道が役に立ちました…エリス様、敵は俺が引き受けます。どうか後ろに」

エリス「まあ、マリク……ふふ」


マリク「…?なにをお笑いに?」


エリス「ふふ、ごめんなさい。なんだか昔を思い出してしまって…昔のあなたは体が弱くて私が介抱してあげたこともあったくらいなのに」

マリク「…それは…ふ…止めて下さい…恥ずかしい」


エリス「すっかり頼もしくなって。私の知っているあのマリクとは別人みたい」



正直別人だと思います。



エリス「でも、無理はしなくていいのですよ。昔からあなたは心優しくて、戦いが出来る人ではなかったのですから」



いやいやいやいや 姉上。今はこんな百戦錬磨の極道者ですが、ついこないだまではですね。


マリク「エリス様…(キリリ)」



こんないい顔して渋いキャラじゃなかったんですよ!


あっちにこっちにエクスカリバーをですね…



マリク「さあ!行きましょう王子!メディウスの野望を阻止する為ドルーアへ!」


エリス「その意気よ!マリク!」


リンダ「素敵よ!マリク!」




えぇ〜…




 

 

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