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前略、姉上様。










マルスです。

ガルダの港を海賊の手から開放し、オレルアンを目指して山越えとなりました。地元の人の話では、この山はデビルマウンテンと言う捻りの無いネーミング通りに、盗賊達の巣食う大変物騒な山だそうです。


でも夏には平気で蝉とか鳴いているんでしょうね。


正直海賊の次は今度は盗賊かよ、と少々げんなり気味ですが、これもまた祖国解放への試練。


タリス1の剣士のはずのオグマも微妙な腕でしたし、経験値一杯貰っちゃった僕がここは先陣を切って頑張りたいと思います。


あ オグマの部下のバーツは強かったです。

タダの木こりじゃないです。


それでは姉上の息災を祈り、今日もまた祖国へ向けて一歩。


姉上、どうかご無事で…





シーダ「マルス様、お疲れではありませんか?大分深く山に入ってきましたが…」


マルス「ありがとうシーダ、僕は大丈夫さ。一番レベル高いし。君こそ平気かい?」


シーダ「はい。この子(ペガサス)が頑張ってくれてますから…」



うん 知ってる。

よく馬が翼だけで空飛べるよね。不思議。



ジェイガン「盗賊どもの気配もありませんな…」


オグマ「まだ奴等のテリトリーではないようですが…油断は禁物です」


マルス「うん、みんな引き続き警戒を怠るな!」


一同「はっ!」




〜〜その頃 もうちょっと山奥〜〜



ジュリアン「レナさん!早く!モタモタしてたら捕まっちまう!」


レナ「はぁはぁ…駄目…ジュリアン…私を置いて貴方だけでも逃げて…」


ジュリアン「何言ってんだい、そしたら何の為に連中を裏切ったのかわかりゃしない。アリティア軍も来ているらしい、もう少し頑張るんだ」


レナ「でも…大事なりライブの杖を置いてきてしまったの…」


ジュリアン「そんなの後で俺が取り返してやるよ、さ!もう少しの辛抱だ!」



〜〜再びアリティア軍〜〜




マルス「あ ウサギだよシーダ」


シーダ「あら 可愛い。海に囲まれたタリスでは見かけませんでした」


ゴードン「食料に獲りましょうかマルス様」


マルス「いいさ、そんなに切羽詰ってるわけじゃないし」


オグマ「お ここにも珍しいのが(オオクワガタゲット)」


マルス「あぁ!?オオクワじゃん!?いいなぁオグマ!!」



なんだかピクニックみたいになってきた。


天気も良いし気持ち良い山道だ。

荷物や装備が重いけど、なんとも自然が気持ちいい。



シーダ「このまま何事もなく山越えできると良いですね」


マルス「うーん そうもいかないよ。やっぱり盗賊がいるなら討伐しておきたいし。それにシスターの事も頼まれてるいるしね」


ジェイガン「ご無事だと良いのですが…」


マルス「そればかりは捜索してみないとわからないけど…あ!?オグマ オオクワ逃がしちゃうの!?」


オグマ「ええ、私は子供の頃飼ったカタツムリを全滅させてしまったことがありまして… !? …王子… なにやら奥にただならぬ気配が…」


マルス「! うん そうだね… 盗賊達のようだ。こっちに向かってくる!」


ジェイガン「総員!戦闘準備!」



緩やかな雰囲気から一変、緊張が走り抜ける。

狭い山道、挟み込まれたらアウトだ。犠牲は避けれない。



アベル「…!? 真っ直ぐ来る…?」



見ると山道から二つの影。

一人の男が手を引いて誰かを連れ走って来ている。

ローブに身を包んでいることから、恐らくは女性。

村の人が言っていたシスターか?



ジュリアン「おーい!撃つな!俺達は敵じゃない!!」



手前の男が手を大きく振り、SOSアピール。

油断させておいて「ぶすり」というのも有り得る。

警戒は怠れない。



ジュリアン「あんたらアリティア騎士団だろ!?助かった!盗賊団に追われているんだ、この人を保護してやってくれ!!」



盗賊はお前じゃないのか、と言いたくなったが、連れている女性を見て考えが変わった。


清楚、を形にしたような素肌美人。

この女性がやはり…



マルス「シスターレナ?」


レナ「? どうして私を?」


マルス「村の方々に貴女の事を頼まれました。無事で良かった。みなさん心配していましたよ。貴女の為に軍資金まで用意していたのです


レナ「まぁ…わたしなどの為に…」


マルス「盗賊達は私達に任せてください。あなた達は下がって…」


レナ「いえ、私もお手伝いいたします。これでも多少は杖の扱いを心得ておりますので」


マルス「え?いや…しかし…」


ジュリアン「危ないってレナさん!ここまで来たのにまた危険に飛び込んでどうすんだい!戦うのは俺に任せて下がってなって!」


マルス「そういえば君は?見たところ正直…」


ジュリアン「俺はジュリアン。察しの通り「元」盗賊さ。捕まってたレナさんを連れてアジトを抜け出してきたのさ」


マルス「サムシアンだったって事かい?」


レナ「あ…でもこの人は…」



シスターが口を挟もうとしたのをジュリアンが遮り、続ける。



ジュリアン「ああ…でも心を入れ替えたんだ…レナさんを見ててホントに大事な物がわかったんだ。都合良いかもしれないけどさ、俺もあんた達と共に戦わせて欲しい。今までの事を償うために人の為に戦いたいんだ…」


マルス「…わかった。僕らと一緒に戦ってくれ。」


ジュリアン「!いいのか!?」


マルス「ああ、本当に償いをしたいと思っているなら、僕達と戦ってその姿を見せて欲しい」


ジュリアン「あ、あんた…わかった!恩にきるぜ」




また一気に二人仲間が増えた。


盗賊のジュリアンは白兵にはともかく、工作で重宝するだろう。特にシスターの存在はありがたい。リフだけでは正直回復役には足らないところだった。



マルス「よし、盗賊達は真っ直ぐ君達を追ってきているんだね?」


ジュリアン「ああ、追っ手が6人。それと西の砦に頭のハイマンと部下が。ここを抜けるにゃそいつらも叩く必要がある。それと…」


マルス「元々盗賊達を野放しにして抜けるつもりは無いよ。それとどうしたんだい?」


ジュリアン「追っ手の六人の中にあのナバールがいる」


マルス「!!」


ジュリアン「奴のキルソードの切れ味は半端ねえ。気をつけろよ」



港を出る時に聞いてはいたが、早速一戦交える事になるとは…音に聞こえた剣士ナバール。手強い相手になりそうだ。



オグマ「剣士ナバール… どれほどの者か…」


シーダ「…」


マルス「よし、ジェイガン、アベル、カインは偵察だ。西側の様子を見てきてくれ。他は僕と一緒に追っ手を迎え撃つぞ!」


ジェイガン「!王子がナバールを相手に前線へ立つというのですか!?」


シーダ「お止め下さい!」



…しょうがないじゃないか…


ドーガは堅いだけで、再攻撃食らうし、オグマは幸運が低い。シーダは早くて幸運高いけどHP低いし、キコリーズは斧装備だから剣相手には不安がある。



マルス「大丈夫さ、総合的に一番丈夫なの僕になっちゃったし


アベル「しかし王子に万が一があったら…」



僕にどうにもならない敵がいたら、君らじゃもっとどうにもならないから安心して良いよ。



ゴードン「来ました!!」



目の良いゴードンが早速敵を捕捉した模様。

早速僕を前面に出し、狭い山道を塞ぐ形での陣形を敷く。


まずは足の速い盗賊が正面に現れた。

僕に向かってまっすぐに襲い掛かってくる。



サムシアン「ボンボンどもがー!!」


マルス「くっ!!」



下品な剣が思い切り僕へと振り下ろされた。




ドシュ!



マルス ||||||||||||||||||||||||<<<<(ぴぴぴ)



一撃貰ってしまった。

しかし、散々のトドメ経験値でかなり一人飛びぬけてレベルアップしている今の僕ならそこそこ耐えられる。このまま回復しながら壁を続けて仲間の遠距離攻撃で倒していけば良い。


よーしとりあえず反撃だ!



マルス「せぇい!!」



必殺の一撃



サムシアン <<<<<<<<(ずどーん)




サムシアン「ぐあー!!?」





げ 


やべ



勢い乗りすぎて即死させてしまった。


次は気をつけないと。


すぐにまた新たな盗賊が現れる。



盗賊「税金暮らしがー!!」



盗賊の嫉妬ソードが僕に襲い掛かる。



マルス「ぐっ!!」



マルス |||||||||||||<<<<(ぴぴぴ)




うーん ちょっぴり不安が残るくらいに削れてしまった。でもまぁこれを凌げば他の連中は攻撃できないし、大丈夫。


とりあえず反撃だー。



マルス「せい!!」


盗賊「が!!?」



盗賊 ||||||||||||<<<<<<<(ぴぴぴ)



うむうむ 良い減りだ。


後はシーダかドーガの手槍でトドメをと…



マルス「よいしょお」



盗賊 <<<<<<(びー)



盗賊「ぎゃー!!」




あー!!?


勢い余って二撃目がー!!?


こないだまで盗賊相手に再攻撃なんか出来なかったのにー!?



どんだけ他人の経験値奪ってたんだ僕!?

おまけにまたレベル上がっちゃったよー!!


次の相手が攻撃力高かったら、アリティアの希望の光は消えてしまう!


そこへ…



ナバール「ふ…」



不適な笑みと共に長髪の剣士が一人ゆらりと現れた。


も、もしや…剣士ナバール…!?





終わった。


グッバイ姉上。そしてアリティアの民よ。




ナバール「…死ね」



ぎゃああああああああああああああああああ




ザシュッ!




マルス |||<<<<(ぴぴぴ)




…!!


…あれ?


まだ、生きてる。



マルス「…」



マルス「えい」



ズドッ



ナバール「ぐぅおおおおおお!!」



ナバール |||||||||||||||<<<<<<<(ぴー)






こいつ弱ぇ。



なんだよ!?


凄腕の剣士って噂だけか!?




オグマ「ふ…やはり私と同程度のようで…大したことはありませんな」




いばるな。



シーダ「止めて!!」



突如シーダがナバールの方へ飛ぶ。

あれ?長髪の美剣士に目でもくらんだ?


ひどいよー そんな奴庇うなんて。

帰ってきておくれー僕のシーダ。



シーダ「剣士ナバール、あなたはそれ程の腕を持ちながら何の為に剣を振るうのです?」



なんか説得し始めた。

うう やはり長髪の美剣士がいいのか。



ナバール「なんだ貴様は…!?」



ごもっとも。



シーダ「お願い!私達に力を貸して!それが出来なければ…その剣で私を好きにして…」




好きにしてぇ!!?


好きにしてって言ったか今ぁ!!?




シーダぁああああ!!



帰ってきてくれぇ!!僕のシーダぁ!!!



ナバール「…俺は女を斬る剣は持ち合わせていない…俺の力が必要というなら、仕方ない力を貸そう…」



女追って走ってきたじゃねーか。



大体いらないよ!君弱すぎるし!!




ナバール「…というわけだ好きに指示しろ…」



とりあえずそこにいたら死ぬから後ろ下がって。



シーダ「やりましたね!マルス様☆」



シーダ…


君を見る目がちょっと変わりそうだよ…




その後、奥のハンターの処理に悩んだが、基本は壁の交代で敵を一人づつ仕留めて終了。


偵察に行っていたジェイガン達が瀕死になりながら逃げて来たので、追っ手の戦士達をキコリーズが斧で頭をかち割って撃破。


特にバーツの一撃は素晴らしい。


オグマじゃなくて君が隊長やればいいのに。



一段楽したので村に入ると、お爺さんがデビルアクスという物騒な斧をくれた。なんでも絶対に使っちゃいけないらしい。


解放軍はゴミ捨て場じゃないんですが。



んで、サムシアンの頭のハイマン。


手斧持ってる。


ゴードン、シーダ涙目。



マルス「ちくちく作戦は無理だね


ジェイガン「短期決戦の他は無いですな」


ジュリアン「あいつは力が強い、打たれ弱い奴が手を出したら一発であの世行きだぜ」



君とかね。



マルス「よし 先手バーツ。次は僕。決まらなかったらトドメはアベルかオグマだね。ナバール、キルソード貸して


ナバール「…何を馬鹿な…これは俺の大事な…うわ 何をする貴様らー



サジとマジに連行させました。




というわけで先手のバーツ。


僕らのバーツ。



はがねの斧でハイマンの頭を一撃。



ハイマン |||||||||||||||||||||||||||||<<<<<<<<<<(びー)




つえー。



しかしバーツも手痛く反撃を食らった。


こちらから手を出した以上、ここで決めないと次で攻撃陣の誰かしらが死んでしまう。



マルス「うおおおおおおおおおお!!!」



ナバールから奪った借りたキルソードが吼える!!




ハイマン <<<<<<<<<<<<<<<<<(ぐちゃー)




ハイマン「ぐっ…はっ…」



必殺の一撃。


賭けに勝った。



サムシアンの討伐に成功。




ナバール「…返せ!!俺のキルソー…うぉおおおお やめろ貴様らー



サジとマジが再び連行。


ナバール、君もカインと同じ運命を辿ると思うよ。




モロドフ「王子!見てください!奴等の溜め込んでいた金が15000Gもありましたぞ!」



見ると、砦の中にはサムシアンが村々から強奪したであろう金品が積まれていた。



マルス「全く…略奪を繰り返してこんな大金を集めていたなんて…」


モロドフ「これでまた装備が整えられますな!」




返せよ。




 

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