誰かが呟いた。
ジュリアン「orz」
ジュリアン涙目。
というか戦闘中に開ける事は無い気がする。
奪い去るのだけ阻止して、制圧後にゆっくり確認すればいいじゃないか。
どうしてうちの軍団は頭が回らないのが多いのだろう。
マルス「んじゃま 今回は前回の面子に加えてジュリアンとウェンデル司祭、それと…」
カイン「ま…まだ可能性あるかも…(ドキドキ)」
ドーガ「城内戦なら…」
マルス「ナバール、ダロス」
カイン「ダロス以下ー!!?」
ドーガ「(黙って出撃メンバーの装備の手伝いに行く)」
カイン「なぜー!!?なぜです王子ー!?ダロスより私の方が安定性がー!!」
ダロス「手斧使えるから。こないだレベル上がったし」
うな垂れながらカインはアベルの馬の蹄鉄を代えに行った。可哀想だが命の危険が無いだけありがたく思ってもらいたい。
マルス「さて どう攻めるかな」
オグマ「盗賊達は早速財宝を回収しに走った様子ですね、こちらも急ぎませんと」
急ぎたいのはやまやまなんだけどなぁ…君ら弱いからなぁ…迂闊に攻めたらすぐ殺されちゃうと思うわけですよ。しかしモタモタしていたら盗賊達は宝を奪って裏口から逃げてしまうだろう。うーんどうしたものか。
マルス「城内図は?」
バーツ「こちらです」
オグマ「あ!?何時の間に側近的な位置に!?」
バーツ「(にやり)」
ふむ、裏口とこの正面以外に出口は無い。となるとそこを塞いでしまえば盗賊は逃げられない。となれば…
マルス「レナ、ワープの杖で僕を裏口に飛ばしてくれ」
レナ「え!?そんな危険です!」
シーダ「マルス様!?」
マルス「あー 大丈夫大丈夫、傷薬持ったし。反撃だけに専念すれば負ける事はないと思うよ」
シーダ「しかし…!城内に残ってると言うことは精鋭と見た方が…」
カシム「逆にへたれだから残ってる可能性も…」
シーダ「(ビンタ)」
カシム「ぐわっ!?」
マルス「というわけで時間が無いから早いとこ飛ばして。じゃあこっちは頼んだよバーツ」
バーツ「はっ!」
オグマ「な…なぜ私ではなくバーツに!?」
バーツ「(にやり)」
というわけで裏口に単独ですっ飛んできた僕。解放軍のリーダーとして間違ってる気がするが、戦術的には間違いは無い。だってバーツ以外みんな弱いんですもの。
とりあえず裏口と庭の間に階段があるので、そこで敵を待ち伏せ。ソシアルナイト二騎が寄って来たのでレイピアであっさり刺し殺す。タリスを出発した時とは比べ物にならない僕の強さ。あの時は盗賊に苦戦してたなぁ。
盗賊「ぐっ!?なぜ裏口に解放軍が!?」
ボケーっと昔を思い起こしていたら盗賊が現れた。宝を奪いに来たところ、突然僕が出てきてびびった様子。さあ来るが良いー。
盗賊「くそがー!!」
気合入った顔で襲い掛かってくる盗賊。
盗賊が海に出たら海賊で、山に行ったら山賊にはなるんだな、と思っていたら、この世界ではならないらしい。不思議。
そんな事を考えてたら下品な剣が僕に振り下ろされた。
ドシュッ
マルス ||||||||||||||||||||||||||||||||<<<(ぴぴ)
はっはっはっはっはっはっはっはっはっは
貧弱ぅ
僕の反撃。
ズバッ
盗賊「ぎゃー!!!」
盗賊 <<<<<<<<<<<<<<<(ずごーん)
はっはっはっはっはっはっは あーはーっはっはっはっはっはっは
一撃とは…ふふ、昔タリスであった盗賊が強かったのかな。
その後も宝を奪って逃げてきた盗賊達がやって来た。みんな「えー!!?」って顔して一度立ち止まって戸惑う。正面入り口の方へ行くつもりは無いらしく、全員僕に襲い掛かってきた。馬鹿。
盗賊の一人が天使の衣を持っていたので、みんなに相談せず僕が使った。これでまた前線での持久力が上がった。
上がったHPと受けた傷を回復する為、傷薬をぺたぺたと塗りつつ、逃げようとやって来た残りの盗賊を血祭りに上げてしばらく待ってみたが、もう居ない模様。
しかし、こちらの救援は来ない。手間取ってるのだろうか。
…もしかして全滅してたりしないだろうな…
壁から主戦場の廊下を覗いてみると、敵アーチャー二人が待ち構えてる。なるほど、こいつらがいまいち邪魔だったわけだ。
さくさくと後ろから詰め寄り、アーチャーを斬り捨てる。まさか後ろから敵の総大将が来てる等と思ってなかったらしく、「はい!?」という表情のままお亡くなりになった。
さて残り一匹…と思ったところで手斧が飛んできてアーチャーの頭が割れた。手斧を放ったのは当然僕等のバーツ。返ってきた手斧をバシッと受け止め一仕事終えたようにフーっと一息吐いた。
そこに痺れる!憧れるぅ!!
シーダ「マルス様!ご無事でしたか!」
マルス「やあ シーダ、君は大丈夫かい?」
シーダ「はい、こちらにはライブ使える方が三人も居ましたし…アーチャーがいて私ではなかなか前に出れず、救援に向かえませんでした…申し訳ありません…」
泣きそうな顔で謝るシーダ。大丈夫だよ、弱いのは君だけじゃないから。笑っておくれ〜僕のシーダ。
オグマ「王子!ご無事で!」
マルス「こっちも一段落したようだねオグマ」
オグマ「はっ 少数であったというのに苦戦いたしまして…」
だろうね。
マリク「いやぁ…ファイヤーって弱いんですねぇ…」
とりあえず節約してたようで安心。
ジュリアン「マルス王子」
マルス「どうしたんだい?ジュリアン」
ジュリアン「実はそこの牢獄を開けたら、昔の俺の弟分が捕らえられてまして…」
マルス「へ?」
リカード「あんたがアリティアの王子かい?おいらはリカード。ジュリアンの兄貴の頼みであんたらの力になることにしたんだ。これからよろしく!」
別に君の力いらない。
玉座周辺に行く前に手に入れた物を整理。
リブローはレナ、アーマーキラーは一応オグマにあげる。しかし正直期待してない。
敵のアーチャーが微妙に厄介だが、おびき出しては囲んで数の暴力を振るう。アーマーナイトはマリクが削ってバーツがハンマーで殴り殺した。悲惨。
いよいよ敵将とそれを守る兵士だけとなった。
ウェンデル司祭にマジックシールドを使ってもらい、僕が前線へ。敵魔道士の攻撃もアーマーナイトの攻撃も耐え、突入の機会を作る。HPアップしてなければ少々きつかったが引き寄せてしまえばこっちのもの。
バーツのハンマー、マリクとウェンデル司祭の魔法が冴える。オグマの剣も、剣のおかげでちょっと冴えてた。
アーチャー二人も間を詰められてさくっと昇天。
敵将マリオネスが銀の槍を持ったまま玉座から動かない。
「なんでここに敵が入ってきてるんだ!」とか愚痴ってる。どうしようもないなこいつ。
ゴードン「王子」
マルス「わかっているよゴードン。経験値稼ぎのお時間だ」
弓兵と手槍、手斧タイム。
カシムが実に嬉しそうな嫌な顔で矢を放つ。こいつ実は悪人なのでは?
マリク「王子、僕等は?」
マルス「魔道士は今回遠慮して。弓兵の伸びが悪いからさ」
リンチの横で事務的な会話の僕達。戦争にもルールがあるって誰かが言ってた気がする。
マリク「でもバーツさんも参加してますよ?あの人いたんじゃ敵将もたないんじゃ…」
マルス「え!?」
見るとバーツも一緒に手斧投げて練習している。いかーん!ダロスと変わるんだバァァァツ!!
バーツ「ふん!」
必殺の一撃。
マリオネス「ぐ…無念…」
そりゃあ無念でしょうよ。
バーツ「あ…す…すいません…王子…」
マリク「まったくぅ バーツさん強いんだからそんなのに参加しなくても…」
マルス「いや 気にしないでくれバーツ。素晴らしいコントロールだった。実に頼もしいよ」
バーツ「はっ!ありがとうございます!」
マリク「あれー!?僕とちがーう!?」
あたりめーだ。
城内は完全に制圧。
城を取り戻したということで、砦からニーナ様もやってきた。うむ、アカネイアの王女の風格を備えている。本物だな。
ニーナ「マルス王子ですね。よく来てくれました。私はアカネイアのニーナです。この世界を守るべきわがアカネイア王国はドルーアに滅ぼされ世界は荒れ果ててしまっています。マルス、どうかお願いです。私にかわりドルーア打倒の軍を率いてほしいのです。そしてドルーアによって占領された国々を解放してあげて下さい」
マルス「もちろんです、ニーナ様。アリティアは、昔からアカネイアに忠誠を誓っておりました。それに、復活したドルーアを倒す事はアリティア王家の男子たる私の運命でもあるのです」
ニーナ「ありがとう、マルス。では、あなたにこのエムブレムを託します。このエムブレム……「炎の紋章」ファイアーエムブレムはアカネイア王家に代わり世界を救う者に与える覇者の証。」
マルス「ファイヤーエムブレム…これは・・・?」
ニーナ「これを持つ者は、各地の宝箱を開け貴重な財宝を使用することが許されます」
マルス「…それだけですか?」
ニーナ「はい。それだけです」
…しょっぺえ…
ジュリアン「俺いりゃいいじゃん…」
リカード「オイラもいますよ兄貴ぃ」
伝説の覇者の証がこいつらと同じかよ…
ニーナ「苦しい日々が続くでしょうがくじけず、諦めずに戦い抜いてください。再び世界が光を取り戻すその日まで…」
綺麗にまとめるな。