ジェイガン「リョウジ以下、第七小隊集まったな?」
リョウジ「はっ」
ジェイガン「本日より、騎士団として正式な実技訓練を受けてもらう」
さて、場面は代わっていよいよ騎士団の訓練が始まるようだ。
実況はお馴染み、ちょうど時間が空いたところのマルスです。
こっそり見守っています。
カタリナ「いよいよ訓練の始まりですね!やはり班単位での新人教育のようですよ。リョウジったらもう、す〜ぐ怒るから…」
リョウジ「ケツこっち向けろ」
カタリナ「すいません…」
訓練前に下品な事言わないでください。
さて、実技訓練となると、教官が必要なわけだが…
ジェイガンが全部やるわけないし、後はひょっとして…?
ジェイガン「では実技担当の教官を紹介する!」
カイン「実技を担当するカインだ!」
やっぱりお前かーい。
正直、前の戦争の経験上、君に何を教わろうというのか…
カタリナ「あ マルス様の後ろにずっといた人ですよ」
リョウジ「あまり頼りにしてなさそうな空気も漂ってたな」
よく見てらっしゃる。
カイン「実技は実戦形式で試合を行う!気を抜くと怪我では済まないぞ!」
ジェイガン「このカインはアリティア騎士団の中でも屈指の力を持つ男。カインに認められる力をつけるのだ」
騎士団中、屈指の将棋の腕前ですね、わかります。
カイン「ではこれより本日の訓練を行う!相手は我々アリティア騎士団、そして我々の仲間である勇士達だ。」
しかしまぁ、訓練はちゃんと本格的にやる模様。
アリティア正騎士達となれば、実力者には間違いない。カイン以外。
しかし、他にも勇士を募ったのか。
訓練に随分な気の入れようだが…僕も知ってる人集めたのかな?
カイン「各小隊の力量に応じて相手は決定される。第七小隊の相手は…」
シーダ「騎士見習いのみなさん、お手柔らかにおねがいしますね」
シーダぁああああ!?
なんで君が訓練にぃいいい!!?
嫁入り前なのに僕の知らないとこで何してるんだー!!?
カタリナ「あ シーダ様ですよ。マルス様のフィアンセです。綺麗な方ですよね…」
リョウジ「…そんな人を模擬戦の相手にしていいんかい…」
全くだ。
カタリナ「あのシーダ様と戦うなんてドキドキします」
リョウジ「俺もうっかり殺ってしまうんじゃないかとドキドキするよ」
僕もシーダが僕の知らないところで何してるのかドキドキします。
とりあえず、うちの嫁になる予定なんで、お手柔らかにお願いします…
リョウジ「さて…騎士見習い最初の模擬戦だな…」
カタリナ「戦士が二人、傭兵が一人…そしてシーダ様です」
リョウジ「ライアンが狙われると厳しいな…全員、まずは下がるぞ。ライアンを護衛しろ」
ふむ。良い立ち上がりだ。まずは守るらしい。
…前の戦争ではとりあえず硬い人が矢面に立って、反撃で何とかするって感じだったので、それで上手く行ってきたと考えると彼等の選択も間違いではない。
しかし、そうなると…主な壁役は…
ルーク「頼むぜ大将!」
リョウジ「いきなり俺かよ!?」
ああ。やはりというか何と言うか。
当然のように矢面に立たされたリョウジの姿に、かつての自分が重なり、なんだか泣けてくる。
戦士「せいっ!」
リョウジ「やかましい!!(反撃クリティカル)」
戦士「ぐわっ!?」
…違うところはなんだか野蛮で下品というとこか…
騎士になるより、山賊の親分とかの方が似合いそうである。
その後もリョウジを壁として、反撃で削っては、周りが止めさしてシーダ以外は全滅。
リョウジはひたすら傷薬塗ってた。
カタリナ?
どこ行ったのあの子。
シーダ「やるわね…さあ!次は私が相手よ!」
というわけで残りはマイワイフ(予定)。
もうなんだかオチが見えますが、新人達よ、この歴戦の勇士を相手にどうするー!?
ライアン「えい(矢 発射)」
シーダ「やーん!?」
シーダ |||<<<<<<<<<<<(ビー)
弓、おいしいです。
ずっと引っ込んでいたライアンが飛び出て、シュート。
シーダのHPはあっという間に半分以下に。
嫁の大ピンチに僕は黙って見ててもいいんでしょうか。
リョウジ「(シーダに近づき剣を向け)シーダ様、勝負ありと見ます。お怪我をされては困りますので、ここまでで…」
シーダ「そうね…良い戦いだったわ。私を負かした騎士見習いはあなた達が初めて。早く立派な騎士になってマルス様を助けてあげてね」
リョウジ「(剣を下ろし、跪き)はっ シーダ様。ご無礼をお赦しください」
なぜか紳士なリョウジ。
どうやら僕と縁が濃い者には、忠誠を尽くす姿勢のようだ。
彼の僕への忠誠心はどっから来るのかわからないが、実に頼もしい。オグマと大違い。
さて…ついでだからシーダをこのまま迎えに…
シーダ「これからの実戦訓練でもし助けが必要なら、私を呼んで。あなた達の仲間として戦うわ」
…は?
リョウジ「え?」
ホントに「え?」だよ。
何考えてるんだシーダ!昔から!
リョウジ「いや…ちょっと…それは… … いいのか?」
カタリナ「どうなんでしょう?私、ジェイガン様にお伺いしてきますね」
いいわけねえだろ!
王の妻だよ!?
いや、立場とか抜かして、新人の訓練にベテランが手を貸しちゃまずいだろ!?
ジェイガン!ちゃんと諌めてくれよ!
ジェイガン「それは認める。仲間として助力が得られるならば、その力を借りて良い」
あっさり認めたー!?
だから仲間とか云々の前に、王の妃になる予定の女なんですけどー!?
カタリナ「良かった。心強い方に仲間になっていただけそうです」
ちっとも良くない。
リョウジ「しかし、いいのでしょうか?それでは俺達の訓練にならないのでは?」
全くである。
まともなのはリョウジしかいないのか…
あれ…?
なんだか前の戦争と同じ香りがしてきたぞ!?
ジェイガン「ふむ、前の戦争でマルス様と我々がどのようにして戦ってきたか、そなたはまだ知らぬのだったな?」
リョウジ「いえ、存じております」
ジェイガン「うむ あの勝利は我々アリティア騎士だけで成し遂げたものではない」
そりゃそうです。
僕とバーツとジェイクで成し遂げたのですから。アリティア騎士団で役に立ったのゴードンだけです。
ジェイガン「立場や身分を越えて、あらゆる仲間が共に戦える…それがマルス様の戦い方だ。いつどんな仲間が加入しても一体となった戦いができる。それもアリティア騎士に必要なことだ」
…一人壁をやって蹴散らす毎日でしたが…
全然僕の戦いじゃないよ…
ってか正規軍がゲリラ戦を前提にしてるって大問題じゃなかろうか…
リョウジ「…了解しました」
とても複雑そうな顔のリョウジ。立場的になんとなくうなづいた感MAXである。
恐らくはあの場で、僕と同じ心境なのは彼だけであろう。
カタリナ「力をあわせて戦うことなら、私達きっと出来ます。そうですよね、リョウジ」
思い切り壁にしてただけですが。
ってかお前どこ行ってたのよ。
リョウジ「…ああ そうだな」
カタリナ「がんばりましょうね!」
不満そう、というかある種の殺意を顔に浮かばせリョウジがカタリナの方へ向く。
後はお約束であろう。
リョウジ「…ならその為のストレス発散の為…とりあえず脱げー!!(むんず」
カタリナ「ここじゃいやぁぁあああ!!」
別のとこならいいのか。